2008-01-01から1年間の記事一覧

プーチン王朝誕生の闇1

プーチンは、大統領を交代した現在もカリスマ的支配力を持っている。 だが、彼は「謀略」で権力を掌握したという疑惑が、早くからささやかれていた。しかも、そのために罪のない数十万人が命を落としたというのだから、ただ事ではない。 きのう「報道ステー…

ハチドリよりスウェーデンの道を 続

世界の趨勢はもう決まっている。 先日の洞爺湖サミットでの環境宣言では、「2050年までに世界の排出量の少なくとも50%削減を達成する目標というビジョンを、国連気候変動枠組み条約の締約国と共有し、今後の交渉で検討・採択することを求める」となっ…

ハチドリよりスウェーデンの道を

横田夫妻を支える有志が「あさがおの会」という会を作っているが、横田めぐみさんはあさがおが好きだったという。この花を見ると、自分が小さい頃の夏休み、朝の涼しさの思い出が蘇ってくる。 環境ジャーナリストの佐藤由美さんに、「ハチドリ」の話をしたら…

ハチドリは環境危機を救うか

3年ほど前、『ハチドリのひとしずく―いま、私にできること』(光文社)という本が出て、ちょっと話題になった。アンデス地方に伝わる話を辻信一氏が訳したものだ。 《森が燃えていました 森の生きものたちは われ先にと 逃げて いきました でもクリキンディ…

持続可能な町は・・・5スモールイズビューティフル

共著者の佐藤由美さんは、尊敬する環境ジャーナリストで、日本だけでなく、世界中の現場を歩き、会議に参加している。実に広く深い知見を持っていて、上勝町のユニークな町づくりだけでなく、シリアの古い揚水水車の話も、彼女に教わってテレビ番組にした。h…

持続可能な町は・・・4筵旗を掲げろ!

笠松さんは、《すべての環境問題はごみ問題である》という。 《ごみ、大気汚染、水質汚濁、有害物質、環境ホルモン、地球温暖化、生物多様性など、環境問題は多岐にわたり、それぞれがまるで何の関連もない個別の問題として扱われ、別々の対策がとられていま…

クラスター爆弾廃絶への道2

国際NGO、CMCのコンウェイは頭でっかちの理論派ではない。かつては、自らクラスター爆弾の不発弾を処理してきた軍人だった。99年、NATO軍がコソボに大量にばら撒いたクラスター爆弾のほとんどがイギリス製だったことに衝撃を受け、この運動に飛…

クラスター爆弾廃絶への道1

5月30日にクラスター爆弾禁止条約が採択された、アイルランドのダブリン会議については以前書いたがhttp://d.hatena.ne.jp/takase22/20080530、ゆうべ、これを取材したNHK衛星第一放送で、「クラスター爆弾 廃絶への道−国際NGO12日間の闘い」が放…

持続可能な町は・・・3ごみ焼却大国日本

いま、上勝町に続いて「ゼロ・ウェイスト宣言」を目指す自治体が出てきている。東京都の町田市もその一つだ。人口40万人超の町だから影響は大きい。町田市では3月14日から半年間、あるスーパーのレジ袋を廃止する実験を行なっている。 《町田市は、スー…

日朝正常化反対!

近所にムクゲが見事に咲いていた。 これは韓国の国花で、無窮花(ムグンファ)と言うが、ムクゲはこの漢字の呉音読みだという。 日本人が桜のように命短くパッと散るのを美と感じるのに対して、朝鮮民族はながく生き延びる方を好むのだと知り合いの韓国人が…

持続可能な町は・・・2資源回収法

夏といえば向日葵だ。 新大陸原産で、種がインディアンの食用になっていたが、ヨーロッパに伝わってからは、とりわけロシアで広まった。ロシア正教には毎年、油断ちの期間があるが、ヒマワリ油は禁止リストにないため、とても重宝がられたという。いわば戒律…

持続可能な町は・・・1裏紙の名刺

上勝町長の笠松和市さんの本『持続可能なまちは小さく、美しい―上勝町の挑戦』が先月出版された。 出版社の内容紹介《人口2000人、高齢化率48%。グローバリゼーションに晒され、高齢化・過疎化の只中にある徳島県上勝町。全国最多の34分別でゴミの8割をリサ…

環境報道に欠けているもの

環境危機を扱ったテレビ番組が、去年あたりから一気に増えた。 今、どの局も「特番」といえば「環境」がテーマである。数年前まで、温暖化を本気にしなかった人がたくさんいたことが信じられない。急にみなが慌てだした感じだ。 北極の氷が融け出して餓死す…

めぐみさんの将来

きのう書いた娘の進路相談に触発されて、数年前のある出来事を思い出した。 同窓会で、三十年ぶりに高校時代の仲間と顔を合わせた。近況報告がはじまり、ある女性がマイクを持った。教師をしているという。 「私は、教師を天職だと思っています。教師になっ…

どんな仕事に就けばいいの?

ここ2、3日、急に暑くなった。近くの公園に夏の花、タチアオイ(立葵)が咲いていた。(写真)「どんな職業を選んだらいいの?お父さんはどうやって決めたの?」 娘からこう聞かれた。進路を決めなくてはならないのだという。とても答えにくい。というのは…

やばいぞ新聞シンポジウム

きょう、新聞労連の第51回新研(新聞研究部)中央集会シンポジウムのパネリストとして呼ばれた。シンポジウムのタイトル「やばいぞ、新聞―権力監視はどこへ」もすごいが、パネリストの顔ぶれを聞いてさらに怖気づいた。 外務省と闘う人気作家の佐藤優さん、…

病院に居られない!4

きょう、横田めぐみさんのお父さん、滋さんから季節のご挨拶を封書でいただいた。そこにはカードが入っていた。RWANDAという字と切絵のような象が貼ってある。(写真) 解説には「ルワンダのストリートチルドレンがバナナの木の皮や、野草の押し花を使…

病院に居られない!3

徹夜して仮眠また徹夜という日々が続いてブログが書けなかった。 26日、北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する作業がはじまった。去年からのブッシュ政権の既定路線だったと認識してはいても、あまりにあっさりと解除が決まったことに感慨めいたものを覚える…

長井健司さんの妹さんと外務省へ

きのうの朝10時、外務省に行った。ミャンマーで殺された長井健司さんのカメラ、フィルムなどの返還を軍事政権に強く迫るよう、5万筆の署名とともに要請した。愛媛から長井さんの2歳違いの妹さん、小川典子さんに、「ミャンマー軍による長井さん殺害に抗…

病院に居られない!2

介護保険がスタートした00年、厚労省は、医療保険を使う「医療型療養病床」に加え、新たに、介護保険を使う「介護型療養病床」を認可した。その後4年間で「介護型療養病床」が一気に15万床も生まれた。 ところが、06年、厚労省は、「医療型」25万床…

病院に居られない!

きょうサンプロで、特集「病院に居られない―後期高齢者医療もう一つの大問題」を放送した。 4月から始まった後期高齢者医療制度については、この日記でもちょっと触れたが、日本が非常に危ないところに向かっている動きを象徴するものだ。(http://d.hatena…

金正日体制打倒と外交2

拉致問題の全面解決のためにも「日本政府は金正日体制を崩壊させる立場に立つべきだ」と私は主張するが、これに対して、それは相手を否定することになり、拉致問題の交渉が成り立たなくなるのではないかとの疑問がよく寄せられる。 しかし、戦後の東西冷戦を…

金正日体制打倒と外交1

よく、北朝鮮に対しては、「制裁か対話か」という形で議論がなされる。しかし、それは単なる外交の手法、戦術の話であって、本当に大事なのは、金正日体制を崩壊させる「決意」であり「戦略」だ。 (なぜ体制崩壊が必要なのかについては、「金正日体制は平和…

「拉致再調査の発表だけでいい」と米国は言った?

きのうの日記に書いた、映画「クロッシング」の主人公を演じるシン・ミョンチョルの写真をネットで見つけたので、紹介する。北朝鮮の子どもの役にぴったりの純真なイメージだ。 彼は二人の死を見取る。はじめは栄養失調と結核で、自宅で母が亡くなる。つぎは…

脱北者を描いた映画「クロッシング」

きょう、日本で初公開された、脱北者を描いた映画「クロッシング」を観てきた。 牛込箪笥区民ホール入り口で、テレビでおなじみの宮塚利雄教授(山梨学院大学)とばったり。会場では北朝鮮問題にかかわる知り合いにたくさん会った。 映画は中国国内で無許可…

拉致「再調査」の茶番劇

今月11日と12日、日本から斎木昭隆・外務省アジア大洋州局長、北朝鮮からソンイルホ日朝交渉担当大使らが出席して日朝実務者協議が開かれた。きょうの朝刊一面には、公式協議としては9ヶ月ぶりのこの協議で、「拉致問題」で進展があったかのようなトー…

韓国のうまいもの―干鱈スープ

集会やデモは、たいていソウル市庁前広場で行なわれる。ワールドカップのとき大画面を設置して応援する市民の姿を覚えている人も多いことだろう。交通に便利なので、私は出張のさいはその近くに泊まる。 市庁舎のそばに、武橋洞(ムギョンドン)という飲食店…

デモから一夜明けて

きのうのデモ、あまりに大きすぎてその規模はよく分からない。ある人は87年以来の規模といい、ある人は02年のサッカーワールドカップで集った人数に匹敵するという。新聞記事によると; 《米国産牛肉の輸入再開への抗議運動が続く韓国で10日、韓昇洙(ハ…

毎日がデモのソウルより

今ソウルに来ている。 さっきまで、夜の大集会とデモの取材をしていた。ソウルでは、ここ数年で最大の国民運動が行われている。 一ヶ月以上も連日、ほんとに毎日途切れることなく、集会・デモが行われている。李明博大統領が訪米したさい、BSE問題でこれまで…

運動会がおもしろい

娘の運動会に行った。 今せわしくてそれどころではないのだが、家庭を顧みない日々が続いている私にとっては、運動会は大事なイベントなのだ。今週は徹夜などで、娘の顔も見ない日が二日もあったし。 梅雨に入って雨が続いていたのに、きょうは晴れた。ちょ…