2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
北朝鮮の核廃棄問題がどうなっているのか、非常に不透明なままに時間だけが経っていく。ただ、状況は相変らず北朝鮮側の意向に左右されている。核廃棄プロセスが進展しているとみなして「テロ支援国家」指定を早く解除したいというアメリカ国務省の立場もそ…
NHK記者のインサイダー疑惑が問題になっている。 NHKは昨年3月8日午後3時のニュースで、牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーが、回転ずしチェーンのカッパ・クリエイトをグループ化するというスクープを報道。疑惑の記者たちは、放送直…
きのうの朝も氷が張って冷え込んだ。散歩していたら、近くの庭園に見事な冬牡丹が咲いていた。なぜ、わざわざこんな寒さのなかで咲くのか、と考えていたら、花の「意思」さえ感じて、写真を撮りたくなった。 インドネシアを22年間、独裁者として治めたスハ…
創業百年以上の古い会社や店が十万もある。こんなことは、「世界の中で日本にだけ見られる特異な現象」らしい。ヨーロッパと比較しても、圧倒的に日本の方が多い。 ではアジアはどうか。日本以外は、歴史ある会社や店が非常に少ない。 「三代続く店はない」…
テレビも新聞も、日本はダメだというニュースばかりなので、きょうは、日本はすごいというお話。 世界最古の会社は日本にある。飛鳥時代、西暦578年創業の「金剛組」という大阪の建築会社だ。難波の四天王寺を完成させたのが仕事始めだったという。なんと…
メダカのいる鉢にしっかり氷が張った。全国的に寒い日だった。 戦争が終わって60年以上になるというのに、いまだに「愛国心」は、戦争や右翼と結び付けられている。愛国心など必要ないだけでなく、そんなものを持つべきでないという主張は根強い。これはと…
きのうの「クローズアップ現代」は《地域再生のヒントを探せ〜地場産業 復活の条件〜》と題して、今治市のタオル産業の復活物語をやっていた。 《今治のタオル業界は、当代きっての人気アートディレクター・佐藤可士和さんと連携。吸水性の良さを表すための…
私の郷里の置賜盆地は、イザベラ・バードの『日本奥地紀行』で特別な位置を占めている。「桃源郷」だというのだ。 バードは、1831年生まれのイギリス女性で、40歳を過ぎてから本格的な旅行を始め、オーストラリア、日本、マレー半島、チベット、朝鮮などを…
私の田舎は山形県南部の置賜地方だ。 江戸時代になって出羽米沢には越後から上杉家が封ぜられ、名君、上杉鷹山公が出た。ケネディやクリントン大統領が最も尊敬する日本人として名を挙げたといわれる人物である。 ひどく貧しかった藩の財政を何とかしようと…
いま、地方の衰退がひどい。地元のお店もどんどん閉まっていく。お金だけの問題ではない。人びとの心が萎えている。 若い人が都会へと去り、老人ばかりになって田舎がどんどんさびれていくと、住民が地域に対する自信や愛着を失っていく。地元の良さが見えな…
私は大学入学で上京したのだが、東京に住んで驚いたことがいくつかある。まず、地震が多いこと。それから、売っている野菜の種類が少ないこと。そして、冬に晴れた日が多いことにも驚いた。日本海側の雪国で育った私にとって、雪が降るか、降らなくともどん…
長井健司さんが殺害されたあと、危険な取材とジャーナリズムについての催しに声がかかり、10月から年末まで5回の座談会やシンポジウムに出た。 すると、いつも過去に亡くなった戦場ジャーナリストとして橋田信介さんの名が挙がった。 04年5月27日、…
今発売中の雑誌『GALAC』(2月号)に座談会が載っていて、そこで写真家の宮嶋茂樹さんやイラク取材で知られる綿井健陽さんなどとともに私も出て、戦場や危険地の取材などについて話し合っている。 しかし、最も危険なのは、戦場ジャーナリストではなく…
チェチェンはカスピ海の西、コーカサス山脈の北にある小さな国で、1991年に独立を宣言したが、独立を認めないロシアが攻め込んで戦争が起きている。ロシア連邦政府は「戦争」ではなくテロとの戦いだという。これは、いま世界で進行する戦争・紛争のなかでも…
すさまじいドキュメンタリー映画を観た。「暗殺・リトビネンコ事件」(http://litvinenko-case.com/)である。 リトビネンコとは、元FSB(KGBの流れをくむ「ロシア連邦保安庁」)の将校で、一昨年の11月、亡命中のロンドンで、何者かにポロニウム2…
明治以降の近代化のなかで日本人の倫理観は少しづつ変化してきたが、それを大きく変えたのは、1945年の敗戦だった。軍国主義、天皇制、家制度などの「重石」がはずされ、突然の解放感のなか、一気に個人主義が広まった。国民の多数はそれを「進歩」であ…
2002年10月、北朝鮮から拉致被害者5人が帰国したとき、彼らは2週間ほどで北朝鮮に戻る予定でいた。北朝鮮に子どもを置いてきていたこともあって、その意思は固く、蓮池家では家族と激しい言い合いになった。帰国6日目の夜、蓮池薫さんの親友の丸田…
《親が子どもを殺すのと、子どもが親を殺すのとでは、どちらがより悪いか?》 中学教師をしている友人が、生徒にこんな質問をした。すると、ほとんど全員が、「親が子どもを殺す方が罪深い」と答えたという。五十歳代の私自身もそう感じるから、これはおそら…
《「藤沢周平」、これが私の父のペンネームです。》 こんな一文からはじまるのは、藤沢周平、本名、小菅留治(こすげとめじ)さんの一人娘、遠藤展子(のぶこ)さんが書いた『藤沢周平 父の周辺』(文藝春秋、06年9月)という本だ。 藤沢周平のファンならぜ…
元旦、東京はからりと晴れた。初詣に行く。 たくさんの人が行列をつくり祈っている。「今年一年、健康で幸せでありますように」。絵馬には、それぞれの願い事が違った筆跡で書いてある。良きことへの願い、祈りが境内にあふれている。これだけでも、元旦はい…