2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ウクライナ取材の現場から6

私たちはウクライナ東部ドネツク州のクラマトルスク市にいる。ドネツク州の東側はロシアに占拠され、プーチンは「ロシアに併合した」と宣言した。ドネツクの州都だったドネツク市もロシア側にある。結果、ウクライナではこちら側にあるクラマトルスクが事実…

ウクライナ取材の現場から5

10月19日(木)。 朝、通訳が「深夜のミサイルはここから20kmの町、コンスタンティノフカに4発落ちて、学校と集合住宅6棟が破壊された」とテレグラムに掲載された写真を見せてくれた。工場、学校、病院はじめ生活に必要な施設を狙うのがロシアのやり口だ。 …

ウクライナ取材の現場から4

ウクライナ東部ドネツク州のクラマトルスクという大きな町で民間のアパートを借りて泊っている。「民泊」である。 5階の台所から見た夕暮れ。社会主義時代に建てられた「質実剛健」風のアパート群。 通訳を含め3人で1泊20ドルほど。きょうはパンとハム、チー…

ウクライナ取材の現場から3

10月18日(水)。朝冷え込んで零下。ウクライナはもう冬の寒ささ。 ウクライナが押している南部戦線から、最近ロシアが圧力を強める東部戦線のドネツク州前線線へ移動し、砲兵部隊を取材した。 秋の気配が深い平原を前線に向けて走る。向こうからくる軍用車…

ウクライナ取材の現場から2

10月17日(火)は、行政サービスの届きにくい最前線の集落に食料を配る活動を取材した。 向かったのは反転攻勢の焦点の地域で、砲声が響き、いつ砲弾が落ちるかわからないなか家々を回っていく。この危険な活動をやっているのは大学休学中の20歳の学生マック…

ウクライナ取材の現場から1

だいぶご無沙汰しました。実はウクライナを取材していました。去年アフガニスタンを取材したときと同じく、ジャーナリストの遠藤正雄さんと一緒です。遠藤さんはベトナム戦争をはじめ世界中の戦争、紛争を取材してきたベテランで、今回もたくさんのことを教…

ハマス・イスラエルの抗争によせて―冷戦期の負の遺産の総括を

ハマスとイスラエルの抗争がこれまでにない規模になっている。 7日、パレスチナ暫定自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが突如、イスラエルへの攻撃を開始。イスラエル側も激しい空爆で応酬し、これまでに双方の死者は2100人を超えた(11日早…

関東大震災の虐殺100年によせて11

きょう、国と熊本県は水俣病認定に関する大阪地裁の判決を不服として控訴した。これ以上患者を苦しめてどうしようというのか。 9月27日、大阪地裁は、特別措置法の基準外でも水俣病にり患する可能性があるとする、初めての司法判断を示して原告全員を水俣病…

不運だったが不幸じゃない―冤罪被害者 桜井昌司さんの生き方

10月5日は、拉致被害者、横田めぐみさんの誕生日。 母校の新潟市立寄居中学校で恩師や同級生が集って早期帰国を願い、めぐみさんに思いを寄せた。13歳の時に拉致されて46年だから生きていれば59歳になる。この日は佐渡に住む曽我ひとみさんも参加した。曽我…

「ウクライナは1週間でおしまいだ」(プーチン)

ウクライナ東部のハルキウ州で2日続けてロシア軍による攻撃があり、50人以上が死亡した。 NHKニュースより 5日は犠牲者を追悼するため村の住民が集まっていたところにミサイル攻撃を受け、子どもを含む52人が犠牲になり、翌6日も攻撃で子どもが亡くなった。…

日本の高校生がアフガン「地下学校」と交流

去年秋に取材したアフガニスタンの「地下学校」。 takase.hatenablog.jp 3日、東京都内で「地下学校」の生徒や校長と日本の高校生とのオンライン交流会が行われ、同世代の少女たちが将来の夢や日常生活について意見を交換し合った。 企画した日本側の高校生…

世界に誇れる「山田堰」(中村哲)

3日の「素粒子」(朝日新聞夕刊のコラム)から。 記事中の数字に息をのむ。 × × 895億円(6億ドル)も。ささやかれる大谷の移籍費。 × × 性被害の補償要求が325人。「SMILE-UP.」 × × 1ドルは149円80銭台。きのう、年初来の安値を更新。 × × 27.23度。東京…