2022-01-01から1年間の記事一覧

いのちには終る時ありそれ故に互いの“今”をいかしあひたし

アフガニスタン取材について年内に二つネット記事を公開しました。 来年も発信を続けますので、よろしくお願いします。 デイリー新潮「アフガニスタン 日本人記者が『地下学校』に潜入取材 タリバンの女子教育禁止に広がる抵抗」 www.dailyshincho.jp 高世仁…

嘘の上に立つ偽りの帝国(ランズベルギス)

きのうの映画『ミスター・ランズベルギス』について補足。 独立を宣言するランズベルギス。 ランズベルギスがソ連に独立を迫った時に前面に押し出したのが、独ソ不可侵条約の秘密議定書だった。「独ソ不可侵条約」とは1939年8月23日にナチス・ドイツとソ連の…

映画「ミスター・ランズベルギス」を観て

仕事が一段落したので、映画『ミスター・ランズベルギス』を観に行く。 政治家なんかになるつもりはなかったと語るランズベルギス氏(映画より) 「リトアニア独立の英雄ランズベルギスが語る熾烈な政治的闘争と文化的抵抗の記録」で上映時間は4時間を超える…

原発政策の転換に怒る被災者たち

日本の原子力政策が大きな転換点を迎えている。 8月の脱炭素社会実現に向けた政策を検討する「グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議」あたりから急に原発回帰に舵を切り始めた岸田政権だが、「最長60年」だった原発の運転期間を延長し、廃炉にな…

渡辺京二さんの訃報によせて

渡辺京二さんが亡くなった。お歳だからいつ亡くなってもおかしくないと思いつつ、訃報を聞いて心ががっくりと萎れる感じがした。 かっこいい人だったなあ。きっとモテただろう。(致知より) 私にとっては、尊敬し仰ぎ見る偉人だった。「巨星墜つ」という表…

タリバンが女性の大学通学も禁止

きのうの畑は一面、霜柱。 3センチもある霜柱が畑一面に 玉ねぎの根本にはホトケノザ。冬のなか、生命力を見せつけている。 寒かったが、秋じゃがを掘り起こしていたら汗だくに。いい運動になった。コロナからほぼ完全に復帰したようだ。 ・・・・・・・・・…

アフガンで亡くなった南条直子さんのこと

あさっては冬至だ。うちの万両も赤い実をつけた。 東京は氷点近くまで冷え込み、東北、北陸は大雪だという。山形県大蔵村肘折(ひじおり)が積雪231センチとニュースに出ていた。今秋の山形一周自転車の旅で10月1日に肘折温泉に行ったっけ。またやりたいな…

アフガニスタンの航空会社に女性CAがいた

ヨーロッパで黒く沈んでいるのはウクライナだ。 NHKニュースより ロシアがインフラ特に発電所や送電網など電力インフラを狙って攻撃する結果、ここ2カ月近く、ウクライナでは大規模な停電が続いている。手術中、停電になって自家発電で危うく助かったなどの…

「望むのは第一に平和、次に仕事」とカブール市民

12月4日が中村哲さんの命日だということもあって、メディアでも中村さん特集がいくつか見られた。 「朝日新聞」では目についたのでこんな記事がー 東部ジャララバードの襲撃事件の現場近くに、タリバン政権が「ナカムラ」広場を作った。彼のことはアフガニス…

冬を迎えて困窮するアフガニスタンの庶民

喪中はがきが届き始めた。今年もはやく過ぎたなあ。 いま、アフガン人の人権活動家、ファティマ・ギラーニさんが来日していて、NHKのインタビューに答えていた。 ファティマ・ギラーニさん。7日の「国際報道」より ファティマさんは、前政権で赤新月社(赤十…

カブールの宿の朝食にて

世界平和統一家庭連合(統一協会)への宗教法人法に基づく質問権行使、そして被害者救済法成立と事態が進んでいるように見えるが、「統一協会の問題が不思議な方向に行ってる」と指摘するのは寺島実郎氏だ。 「反社会性」が問題にされて、「宗教法人として存…

タリバン閣僚とフットサルを見た日

きのう12月8日は日の入りがもっとも早い日だったそうで、4時28分。 ちょうどそのころ、図書館(国分寺市並木図書館)から出てきたら、目の前に赤い富士山があった。夕日がちょうど富士山に沈んでいる。美しい。近所にこんなスポットがあるとは知らなかった。…

タリバン政権下で広がる「地下学校」の抵抗

勝ち負けをジャンケンで決める僕たちはキエフがキーウになったと知らず (堀川珠璃依) 明日があることに苦しむ僕たちと明日を生きたいと祈る彼ら (吉井万由子) 歌人の今野寿美さんが、文芸創作の授業で「ウクライナ」と題を与えたさいの女子大生の二首だ…

「民衆とともにあれ」と中村哲医師は言った

12月5日のBS11の「中村哲医師殺害から3年 今も活きるその偉業とアフガニスタンの最新情勢」は、以下のサイトで2週間、無料で見られます。 vod.bs11.jp ・・・・・・・ 中村哲医師が活動したアフガニスタン東部ナンガルハル州での取材リポーつづき。FBより。 …

中村哲医師の「共に生きる」哲学

昨夜の放送を皮切りに、いろんな機会に取材成果を発表していきたいので、よろしくお願いします。 FBでは中村哲さんの哲学についてさらに語っている。 ・・・・・・・・・・・ 11月24日(木)。アフガニスタン11日目。 朝7時45分、中村哲医師が率いたPMS(ピ…

「倫理観の神髄」を見ながら民衆に分け入った中村医師

きょうは12月5日(月)。よる9時のBS11「報道ライブ インサイドOUT」の「中村さん殺害3年 今も活きる業績とアフガン戦争」をご覧ください。ジャーナリストの遠藤正雄さんがリポートします。 なお、放送後2週間は見逃し配信が無料で見られます。 では、ア…

外国NGOを歓迎するタリバン

12月4日は、中村哲医師がアフガニスタン南部のジャララバード市で武装集団の凶弾に斃れた日だ。あれから3年になる。 あんな人はもう出ないだろう。偉大な人を失った喪失感はなおつづく。日本でも現地でも、中村さんを偲ぶ行事が行われる予定だ。 ・・・・・…

中村哲さん殺害3年 今も活きる業績とアフガン情勢

長いことブログをお休みして失礼しました。 実は、アフガニスタンに、フリージャーナリスト、遠藤正雄さんとともに取材に行っていました。 そのアフガニスタン取材の一部が紹介され、これをもとに議論する番組が月曜にあります。ご覧ください。 【中村哲さん…

北朝鮮の「核」と「収容所」のおぞましい関係

秋深し。柿の葉が真っ赤だ。 きょうの畑の収穫。たくさん採れた 昨夜は東京で皆既月食がはっきり見えた。自然の不思議。昔の人は驚いただろうな。 ・・・・・・・・ 一つおことわりです。長期の取材があり、しばらくブログをお休みします。取材についてはま…

政府は2人の拉致被害者を見捨てた責任をとれ!

もう立冬か。 暦の上では冬。東北から初雪の便りが届く時節になった。 でもこの辺の公園の木の葉はまだ色が深まっていない。どこかの山に出かけて紅葉を見たいなと思いつつ、今週末からの取材の準備でせわしく、動けないでいる。 7日から初候「山椿開(つば…

野村旗守さんの逝去によせて~「朝銀」取材の思い出

ご縁のあるジャーナリスト、野村旗守(はたる)さんが亡くなった。58歳だった。(生年が1963年なので59歳と記したが、葬儀の場で12月生まれと知り58歳と訂正します) (野村さんのブログより) 野村さんと取材をともにし、総連の妨害のなか、歴史的な番組を…

ウクライナ侵攻につきまとう「核」の影

「大勢の人を殺すのは、個人的には耐えがたいこと。21世紀を生きているのだから、本当は他のことをしたかった。」 ヘルソン州の前線で戦うウクライナ軍の兵士。NHKニュースより ウクライナ南部ヘルソン州で攻勢をかけるウクライナ軍の兵士がこう語る。 続け…

性的少数者の権利でも後れをとる日本

きょう11月1日から、性的マイノリティーのカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」が東京都で始まった。 記者会見の様子(abemaTVより)子育てをするカップルも多い。 この制度は2015年11月に東京都渋谷区と世田谷区で始まり、導入している自治体は…

核戦争寸前だった第二次台湾海峡危機

お知らせです。 高世仁のニュース・パンフォーカスNo.31「今こそ、ヒロシマ、ナガサキの原点に立ち返る」を公開しました。 www.tsunagi-media.jp https://www.tsunagi-media.jp/blog/news/31 ウクライナ戦争で核兵器使用の可能性がとりざたされるなか、自分…

土門拳が描く原爆の悲惨

ハロウィンに関連したニュースに、30年前の日本人留学生射殺事件がある。 1992年10月18日、米国ルイジアナ州バトンルージュに高校留学していた服部剛丈(よしひろ)さん(当時16歳)が、ハロウィンを控えたパーティに仮装して出かけ、会場の家を間違えて別人…

「2つのまなざし 江成常夫と土門拳―ヒロシマ・ナガサキ」を観て

支持率が国の赤字を積み上げる (東京都 鈴木了一) 国の金 元はといえば民の金 (千葉県 姫野泰之) 28日の「朝日川柳」より。 政府は28日、物価高に対応した総合経済対策を臨時閣議で決定。電気、都市ガス、ガソリンと灯油代の家計負担を軽減するなどとし…

消えゆく鷹匠という生き方

先日(19日)日本唯一の鷹匠、松原英俊さんの山形県天童市の自宅を訪ねた話を書いた。https://takase.hatenablog.jp/entry/20221019 日経新聞の今月7日付朝刊の文化欄に松原さんの寄稿した文章が載っている。松原さんを知らない人もいると思うので、ここに紹…

習近平体制下で相次ぐスパイ罪による邦人逮捕

うちの玄関先に咲いた食用菊「もってのほか」を摘んだ。 花が小さく、白っぽい(本来はもっと紫がかっている)が、味はOKだ。 今年2度目の摘花で、母親に持っていくとよろこばれた。うちでは、ちょっと酢を入れてゆがき、春菊かほうれん草と一緒におひたし…

中国当局の政策を映像で支える日本人

ここ数日冷え込んでいる。節季は霜降(そうこう)。霜が降りはじめる頃だ。 初候「霜始降(しも、はじめてふる)」が23日から。28日からが次候「霎時施(こさめ 、ときどきふる)」。11月2日からが末候「楓蔦黄(もみじ、つた、きばむ)」。 どこかの山に紅…

日本人難民を北朝鮮から救った男

死ぬ大事忘れるほどに秋澄めり (山梨県市川三郷町 笠井彰) 秋の澄んだ空気に浸っていると、生死すら忘れてしまうほど。今朝の朝日俳壇の入選句より。 イムジン渡河五歳の秋や今元気 (新宮市 中西洋) 敗戦後の朝鮮半島での逃避行を詠んでいる。時はすでに…