タリバン閣僚とフットサルを見た日

 きのう12月8日は日の入りがもっとも早い日だったそうで、4時28分。

 ちょうどそのころ、図書館(国分寺市並木図書館)から出てきたら、目の前に赤い富士山があった。夕日がちょうど富士山に沈んでいる。美しい。近所にこんなスポットがあるとは知らなかった。

こんなにくっきりと富士山を見るのは久しぶりだ。

 防衛費を2%に、ということで増税の話になっている。

朝日朝刊

 何をどう防衛するのか、戦略も戦術もないのに、まず予算増額を決める。どういう頭の構造をしているのか。たぶんもうアメリカと膨大な兵器購入の交渉が進行しているのだろう。

札束で敵のミサイル撃ち落とす (東京都 吉永光宏)(7日の朝日川柳より)

 

 12月8日といえば、真珠湾攻撃の日。あれも「敵基地攻撃」だったんだなあ。

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 アフガニスタン・レポートは時間を戻してカブールについて2日目の11月15日から。

(カブールは山に囲まれている。この日はかなりガスっていた。)

アフガニスタン2日目。
 今日は取材許可手続きの日だがトラブル発生。クリアできないことがありまだ許可が下りない。また役人が時間どおりに役所に現れないので待ち時間多し。

 午後はタリバン政権の閣僚に表敬訪問。 
 ムタマイーン五輪相(オリンピック委員会委員長)。日本の人は、タリバン政権が五輪相を置いていること自体意外に思うのではないか。

左がムタマイーン五輪相。右はサッカー連盟会長。

 私はムタマイーン氏が10年前に来日した際会っていた。
 実は2012年、同志社大学が当時のカブール政権とタリバン幹部を呼んで和平を話し合うテーブルにつかせるというすごいことをやっている。

2012年、同志社大学で開かれた和平のための対話。前列左から4人目がムタマイーン氏。隣がザイーフ師。(常岡さん撮影)

 このプロジェクトに尽力した一人がジャーナリストの常岡浩介さんで、私は彼に誘われて京都まで取材に行ったのだ。(その取材映像はどこにも売れなかったが)

 そのムタマイーン氏、わざわざ道路まで出てきて私たちの車を迎え、歓迎してくれた。サッカーとフットサルの決勝戦をやってるから観ていきなさいと誘われ観戦。  

都市対抗戦決勝。白のカンダハルが青のカブールを破って優勝。FIFAの旗も見える。

熱い応援を送る観客。しかし女性の姿はない。

 テレビがライブ中継していた。
 1996年以降の第一次タリバン政権のときには、テレビもラジオも放送を禁止したのに比べると大きな違いだ。

 中継のアナウンサーが「日本のゲストが来ている」と私たちを紹介。表彰式では、同行の遠藤正雄さんがメダル授与までさせられるハメに。

 善意でやってくれたので、いきがかり上断れないが、結果的にタリバン政権の「宣伝」に使われたことも否定できない。この中継、たくさんの国民が見たはずだ。

 ただ、タリバン政権下で人々がスポーツを楽しんでいることは確認できた。

(試合後、ムタマイーン氏ら幹部がお祈り。護衛の足元には自動小銃が)

 

 ムタマイーン氏は私たちに、スポーツを盛んにしたいし、IOCに承認してもらえるよう努力しているとアピール。そこで彼に「でも女性アスリートのことをどう考えていますか」と(ビシッと)質問した。答えは「検討中」とのこと。女性の扱いについては、内部でも葛藤があるらしい。

ケバブ通りで昼食。通りが煙でいっぱい