2007-01-01から1年間の記事一覧

なんで勉強するの?その3

人生、余命が少なくなると、子どもに何を残せるかを考えるようになる。私もそうである。 「寝る前には歯を磨くように」、「嘘をつかないこと」、「何事も一所懸命にやりなさい」・・・。 我々が子どもたちにこんなことを言い聞かせるのは、彼らが健康で、周…

なんで勉強するの?つづき

勉強するのはなぜか? これを子どもが納得するには、「自分のため」だという理屈が必要なのだろう。〈あのね、勉強するのはお前のためでもあるんだよ〉「学校に行かなくても生きて行けるでしょ?」〈自分の将来像がはっきりしてればいいよ。浅田真央ちゃんみ…

なんで勉強するの?

「勉強なんか、なんでしなくちゃいけないの?」時々、思春期の娘から議論をふっかけられる。こういうとき、たいてい娘の口はとんがっていて、挑戦的である。 思えば、かつては自分も同じ問いを大人にぶつけたことがあった。そこには自分へのいらだちや、権威…

リビアから帰れば

リビアから帰って成田空港で携帯のスイッチを入れた。すると、安部総理の辞任の速報が入っていた。この辞め方は、無責任と言われても仕方がないだろう。 新しい内閣で、対北朝鮮政策はどうなるだろうか。 これまで、自民党の一部に、北朝鮮のことがあるから…

リビア紀行―哲人政治家の門

写真はトリポリにある「マルクス・アウレリウスの凱旋門」。紀元2世紀に建設された。 リビア行き直前にガイドブックでこの門の存在を知り、ぜひ見たいと思っていた。この人を尊敬しているからだ。 ある日の午後、取材の待ち時間ができたので行ってみた。イ…

リビア紀行―砂漠の思想

きのう3日は、南部の砂漠のなかに隊商都市遺跡ガダーメスをたずねた。(写真)古くからオアシスに発達した交易拠点で、世界遺産にもなっている。 また遺跡である。しかし私は、ほんとは遺跡めぐりのためにリビアに来たのではない。 リビア政府は、革命記念…

リビア紀行―美しい都トリポリ

リビアの首都のトリポリは人口150万人ほどの、美しいこじんまりした町である。 海沿いに建つオスマントルコ時代の城壁「赤壁城」に囲まれて「旧市街」がある。世界遺産にもなっているそうだが、ここはエキゾチックな中世イスラムの世界である。 狭い通り…

リビア紀行―携帯電話考

8月31日は革命記念日の前夜祭だった。(写真) トリポリの「緑の広場」には市民が動員され行進と集会が行われた。 夕闇のなか花火が上がった。すると、若者がいっせいに花火の方に向かって片手を挙げた。 特別な儀式かと思ったら、何のことはない、携帯電…

リビア紀行―古代遺跡の宝庫

リビアに来る直前、この国が古代遺跡の宝庫だと知って驚いた。世界遺産が5箇所あって、どれも大変な遺跡だという。 トリポリから東に130キロほどのところにある古代ローマの遺跡「レプティス・マグナ」を訪れた。 遺跡は2キロ四方の広大な敷地に広がり…

リビア紀行―人民はパートナー

(取材に関る内容は放送後に回して、とりあえずリビア雑記を書く) 昨夜、アリタリア航空ローマ経由でトリポリ着。革命38周年の記念日(9月1日)で取材ビザが下りた。 見回すと、空港建物の壁がどこまでも緑色だ。同行していただいたジャーナリストの平…

雨も降らないと(続)

きのうの日記がことば足らずだったので補足しよう。長谷川園長は、乳がんや大腸がんなどの大病で入退院を繰り返してきた方だ。 そんな体をおして、毎日朝夕、雨の中を門で園児の送り迎えに立ち続けるのは、心身ともに大変な負担のはずだ。 父兄の多くはその…

雨も降らないと

ゆうべ、帰宅途中にどしゃぶりの雨にあった。 傘もなく自転車に乗っていた私はずぶぬれ。楽しみにしていた皆既月食も見られなくなった。このところ、急の雨に降られることが続いて、かつて、娘が通っていた幼稚園の園長を思い出した。 梅雨時の登園時、ある…

またイラン空爆論

田中宇さんが、アメリカでまたイラン空爆近しとの報道が出てきたと伝えている。 http://tanakanews.com/070828iran.htm 田中さんによれば、空爆はアメリカの利益にならないのに、どうしてこういう動きがあるかというと、資本の論理ではアメリカ単独支配より…

リビアに行きます

サンデープロジェクトのシリーズ特集「韓国大統領選への道パート3」を放送。放送が終わって昼過ぎテレ朝の外に出た瞬間、おそろしい熱気にくらっとした。徹夜明けなので、暑さが余計にこたえる。 それにしても今年の暑さはすごい。先週、熊谷市と多治見市で…

反骨のジャーナリスト柳澤恭雄さん逝く

きょう、ご縁のある方の訃報が届いた。 「訃報:柳澤恭雄さん98歳(やなぎさわ・やすお=元NHK解説室主管、初代日本電波ニュース社社長)23日、老衰のため死去。報道部副部長だった1945年8月15日の終戦の日未明、当時東京・内幸町にあった放送…

米国にとってのイランと北朝鮮

去年12月にイランを訪問して驚いた。 ブッシュが北朝鮮と並べて「悪の枢軸」と呼んだ国だというので、恐る恐る行ったが、拍子抜けした。選挙期間に現地に入った。 意外にも取材はいたって自由だった。 政府に閉鎖された新聞社も撮影できたし、その社主まで…

李明博「経済大統領になる」

野党ハンナラ党の大統領候補者となった李明博(イミョンバク)とはどんな人物なのか。李氏は、日本に移り住んだ両親の下、1941年に大阪で生まれた。日本の敗戦後に韓国に戻り、極貧の暮らしを経験し、苦学して高校夜間部から高麗大学に進学。日韓条約反対運…

安明進に実刑判決その2

安明進(38)の懲役4年6月という判決について、18日の東京新聞はこう書いている。 《ソウル中央地裁は「安被告が国家情報院(韓国情報機関)から覚醒剤に関与しないよう注意されたにもかかわらず、大量の覚醒剤を密輸し、二年以上流通させた罪は重い」と指摘。…

ハンナラ党大統領候補決まる

韓国野党ハンナラ党予備選で大統領候補が、李明博に決まった。順当な結果なのだが、意外だったのは、あわや逆転かという接戦だったことだ。 「4人の候補が争った公認候補選は代議員と党員、一般国民から選ばれた有権者の有効投票数約13万票に、世論調査の…

全体主義とジャーナリスト

雑誌『諸君』の書評欄が面白い。特に三浦小太郎氏が勧める本は、ぜひ読まなくてはならないという気にさせる。三浦さんは尊敬する友人で、見識ある真のアジア主義者。9月号では、暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの『ロシアン・ダイアリ…

南北首脳会談は延期

午後、南北首脳会談が延期になったとの速報。会談に予定されていた今月28〜30日が、北朝鮮からの申し入れで「洪水のため」10月2〜4日へと延期されたという。やはり北朝鮮、すんなりとはいかなかった。もちろん洪水が延期する真の理由ではないだろう。…

安明進に実刑判決

今朝、ソウル中央地方裁判所で、安明進に懲役4年半の実刑判決が言い渡された。 http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3635927.html 驚いた。検察の求刑が「3年」だったのに、判決がそれより重い刑になっている。韓国人に聞いたら、そういうことは珍し…

憲法9条など

きのうNHKで憲法討論番組があった。護憲派が優位だったが、改憲派論客(小林よしのり、小林節)が弱すぎた。会社の若いのを誘って飲み屋で憲法論議をする。彼ら若い衆、大勢は護憲で、愛国心はない(というより、意識にない)。9条を変えるかどうかより、…

この夏の戦争ドキュメンタリー

この夏は日本の戦争を題材にしたドキュメンタリー映画が豊作だ。 私は『ひめゆり』、『TOKKO特攻』、『蟻の兵隊』を観た。いずれも考えさせられる名作で、まわりの人にも勧めている。 『ひめゆり』は、これを題名にした映画がすでに何本も作られており、手垢…

安明進の「転落」その4

きのう、韓国の友人が拘置所の安明進に面会した。元気そうだったという。私からの手紙と差し入れを渡し、横田早紀江さんからの「祈っています」というメッセージも伝えてくれたという。これについては、デリケートな問題があるので、今はこれ以上書かない。…

安明進の「転落」その3

「転落」した証言者、安明進。彼の証言は間違っていたのか。 フジテレビのニュース番組で木村太郎キャスターが、「こうなると、これまでの証言が正しかったのか、見直す必要がありますね」とコメントしていた。過去にさかのぼって証言の信憑性を疑われる事態…

安明進の「転落」その2

きのう書いたように、安明進の「転落」の背景には、日本、韓国、北朝鮮を取り巻く「政治」があった。ではなぜ、彼はよりによって覚醒剤、しかも北朝鮮産のそれに手を出したのだろうか。安明進が、今回逮捕されるきっかけになった覚醒剤を仕入れたのは、中朝…

安明進の「転落」その1

この日記を楽しい話題からはじめたいと思ったのだけれど、私と因縁のある人の刑事事件を書くことになってしまった。これもめぐり合わせだろう。きょう韓国の友人KJからメールが届いた。覚醒剤密売容疑で逮捕された元北朝鮮工作員、安明進(アンミョンジン)の公判…