リビアから帰れば

リビアから帰って成田空港で携帯のスイッチを入れた。すると、安部総理の辞任の速報が入っていた。この辞め方は、無責任と言われても仕方がないだろう。
新しい内閣で、対北朝鮮政策はどうなるだろうか。
これまで、自民党の一部に、北朝鮮のことがあるから、何でもアメリカに従わなくてはならないという考え方があった。そこからイラクにも自衛隊を出さなくてはという話になった。
今のアメリカの対北朝鮮政策を見れば、こういう考え方はもう通用しないことがはっきりした。新たな内閣の発足を機に、日本が今後、主体的な外交をめざすよう切に望む。

雑誌『正論』10月号に、安明進裁判を現地で追っているジャーナリスト、金基柱(キムキジュ)さんの「見せしめにされた安明進の裁判」が載っている。彼はすでに6回も拘置所で面会して、いま最もよく安明進の事情を知る人間だ。執行猶予付の判決が出ると当て込んで、判決言い渡しの日、ひとり一流ホテルのスイートを予約して出所パーティの準備をしていたなどというエピソードも披露されている。金基柱さんは私の畏友で、侠気の人である。安明進もこんなヒョン(兄貴)を持って幸せだなあ。ぜひご一読をお勧めする。

また、私のこのブログを見て二人のテレビ記者から便りをいただいた。二人とも、手のひらを返したような世間の反応に憤るとともに、自分たちメディアの人間にも責任があったとの思いから、今後も安明進を見守り、番組を作るべく努力すると言う。日本のメディアにたくさんの良心ある人々がいることを知り、私も励まされた。

リビアは新鮮な驚きをいくつも経験した。これは番組が終わってから書くことにする。