はじめにお知らせです。
4月27日(火)21時(よる9時)から、ZOOMで『気づきの宇宙史 138億年 ④そして、ヒトがうまれた』を語ります。
ビッグバンから100億年、太陽系第3惑星に誕生した“いのち”。
そこから40億年の進化を経ていま私たちがいます。
そのルーツをたどりながら、つながりコスモロジーの「気づき」を楽しみましょう。
今回は、6500万年前の恐竜の“絶滅”をうけて、いよいよ哺乳類の時代が幕をあけます。
そこからヒトはどのようにして誕生したのか。
“人間らしさ”はどうつくられてきたのか。
私たちヒトの本質に迫ります。
「気づきの宇宙史」はシリーズ企画ですが、毎回独立した講座になっていますので、初めての方もどうぞ。
https://bonfire-place.stores.jp/items/607f89fcda019c057d81bbdc?fbclid=IwAR09C5w0ASa3_BjpDGhN8tB_KLS5zJEaVfftEHE0hCcpTIcX14HtpkieBq4
・・・・・・・・・
ある番組でデーブ・スペクター氏が、日本のコロナ対策について、こう評した。
「日本は感染者が(欧米などと比べて)少ない。それなのに感染をコントロールできていないのが問題なんですよ」
核心をついた指摘。
一言でいって無策なのだ。そもそも危機感がない。
菅首相が宣言発出を告げたさいの発言。「宣言の発出を決定いたしました」に続いて、
「このまま手をこまねいていれば、大都市における感染拡大が、国全体に広がることが懸念されます」
「効果的な対策を短期間で集中して実施することにより、ウイルスの勢いを抑え込む必要がある」
ちょっと待って、いまさら何を言っているのか。あなたがたが手をこまねいていたから、こうなったのでは。「効果的な対策」って何? これまでと同じ「自粛」だけですか。
危機感ゼロのベースには、何が何でもオリンピック!やいわゆる「経済」の優先、衆院選への備えなど、コロナ禍の「政治化」がある。だからいつも後手後手で、専門家の提言と乖離した対策になる。
ワクチンを買うお金はあるはずなのに、接種率はOECDの最下位。
菅首相は今回の訪米でファイザーのCEOに直談判したと胸を張ったが、遅すぎ。
イスラエルのネタニヤフ首相(パレスチナ問題では酷い政策を続けているが)は去年中にファイザーのCEOと17回も直に交渉し、接種データの提供もする形でワクチンをゲットしている。
きょうのTBS「サンデーモーニング」では、医療崩壊がいよいよ始まっていることが報じられた。すでにトリアージ(患者の選別)が実施され、重症でも入院すらできずに自宅で亡くなる人が増えている。
ということは、コロナ以外の病気で、たとえば脳梗塞で救急車を呼んでもどの病院も受け入れないということになる。おそらく60年代以降の日本ではじめての事態だ。
この医療ひっ迫の情勢のなかで、ワクチン接種に医療資源を割かれ、さらにオリンピック用に医療スタッフを用意するなんて、やっちゃいけないことは誰でもわかる。
・・・・・・・・
この番組で、いま国会で審議入りした「入管法」“改正”案の問題点も大きく報じていた。
外国人に関する入管問題は、いわゆる「票にならない」話なので、なかなかニュースにならなかったが、さすがサンモニ、よく報じてくれた。
先日、このブログ(https://takase.hatenablog.jp/entry/20210325)で名古屋入管で収容中のスリランカ人の死亡事故を紹介した。
ラスナヤケ・リヤナゲ・ウィシュマ・サンダマリさん(33)。昨年8月に収容。体調不良を訴え、3月6日に病院で死亡が確認された。
彼女の死亡につき、TBSが、医師が亡くなる直前に仮放免を進言していたこと、またこの事実を入管が報告していなかったことを報じている。以下、22日夜の配信。
《去年8月から名古屋入管に収容されていたスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)は、今年1月ごろから不眠や幻聴などを訴えたほか、嘔吐を繰り返して食事をとることも難しくなり、先月6日に死亡しました。遺族や支援者は、ウィシュマさんは点滴をして欲しいと訴えたのに一度も受けることができなかったとして、死亡の経緯を明らかにするよう入管側に求めています。
「こんなことになるなんて信じられない。あの子は元気な子でした。どう考えても信じることができません」(ウィシュマさんの母親 スリヤラタさん)
こうした中、JNNは、亡くなる2日前の3月4日に診察した精神科の医師が診察状況を入管に報告した書類を入手しました。
「診察時ぐったりしているが話は何とかできていた。手足の筋は弛緩気味。自分で動かず、移動に介助が必要となっている」
医師は血液検査や頭部CTは異常なく、詐病やいわゆるヒステリーも考えられるとしながらも、最後にこう記していました。
「患者が仮釈放を望んで心身に不調を呈しているなら、仮釈放してあげれば良くなることが期待できる。患者のためを思えば、それが一番良いのだろうがどうしたものだろうか?」
この医師に直接取材をしたところ、医師は「実際に外に出してみないと判断できないので、一度出すべきだ」と入管側に仮放免の必要性を伝えたと認めました。出入国在留管理庁が今月9日に出した中間報告書では、この医師から仮放免の必要性を伝える指摘があったことは明らかにされていません。
「入管は『詐病』などと考えるのではなく、あの子をすぐにでも助けるべきでした」(ウィシュマさんの母親 スリヤラタさん)
「姉が『外に行きたい』と話していたのは、病院で治療したかったからです」(ウィシュマさんの妹)
入管側は「仮放免の検討はしていた」としていますが、遺族の代理人は入管側がなぜ仮放免を認めなかったのかを含め、事実の解明が必要だとしています。》(TBS)
入管は収容されている外国人を人間として扱っていない。
きのう、彼女の法要が行われた。
「スリランカ人女性の支援者が24日、愛知県津島市の寺で四十九日の法要を営んだ。約20人が参列し、女性の死を悼んだ。(略)仮放免が実現したら自宅で受け入れるはずだった津島市の真野明美さん(67)が法要を呼び掛けた。」(東京新聞)
日本入管による外国人の長期にわたる収容が、国際人権法に反すると、国連から厳しく批判されているポイントは2つ。身柄を拘束する収容という重大な措置が司法の判断を経ないで行政の裁量になっている点、そして収容期間の制限を設けていない点だ。
今回の“改正”ではこれらのいずれもが規定されていない。そのうえ、難民申請を3回以上行うと送還停止を認めず、強制退去の対象になるとし、退去を拒否すれば刑事罰を用意している。
22日にはNPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」などが国会内で集会を開いたが、そこで一人のミャンマー国籍の女性が発言した。
少数民族カチン族出身で、10年ほど前に来日し、何度も難民申請したが、認められていない。少数民族への弾圧を逃れるため、幼い頃から家を転々としてきた女性は「いま送り返されれば私は逮捕、死刑にされる。難民として認めてほしい」と訴えた。(西日本新聞)
ミャンマー国軍の市民への迫害をなんとかするために、日本政府は、市民を保護する立場にたたなくてはならないはずだ。
日本政府が香港やウイグルの人権侵害を世界に訴えるならば、まずは、この国にいる外国人、とくに難民申請をしている人々への対応を大転換すべきだ。