はじめにお知らせです。
毎月書いているコラム【高世仁のニュース・パンフォーカス】11回目の今月は日本の入管収容制度についてです。耳を疑うような恥ずかしい実態に驚きます。
ようやく国会が召集され、菅首相の施政方針演説をライブで観ていた。
相変わらず、原稿を読むだけ。あれもこれもと施策を羅列していく。
時短・休業のさいの十分な補償をふくめ抜本的なコロナ対策の提示はなかった。
これでは感染が高止まりのまま春を迎えそうだ。
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「2月中にはワクチン接種を始めたい」と菅首相はいうが、日本だけ遅くなるのは、審査手続きを簡略化しても国内治験を義務付けているからだという。
「ワクチン対応遅れる日本、理由は」という産経新聞の記事より。
《国内では昨年12月、米製薬大手ファイザーから承認申請があり、厚生労働省は、他の先進国で承認されているなどの条件を満たせば審査手続きを簡略化する「特例承認」の手順に沿って審査を進める。
一方、日本人に投与しても安全かを確認するために原則国内でも治験が必要という方針を堅持。2月までに終了予定の日本人約160人を対象とした治験の結果を見極めて判断する。
最短で2月に承認されても、一般向けの接種は今春以降にずれ込む。まずは医療従事者から優先接種を始め、続いて重症化リスクのある高齢者への接種体制を整える。基礎疾患のある人、高齢者施設職員らは4月以降とみられる。》
https://www.sankei.com/life/news/210115/lif2101150059-n1.html
今はどの国も緊急対応で手続きを懸命にはやめている中、国内治験など、はしょったらどうか。それにたった160人の治験にどれほど意味があるのか。
先日、世界最速でワクチン接種を進めるイスラエルのコロナ対策がニュースになっていた。
人口900万の国で、11日までに185万人、人口の2割がファイザーのワクチンの第1回目の接種を終え、60歳以上では7割超が接種したという。
ネタニヤフ首相は「3月までに16歳以上のすべての国民の接種を終え、経済を再開させたい」としている。
イスラエルは国民皆保険制度のもと、すべての国民が「医療保険機構」に加入することが義務付けられており、この「機構」がコロナ対策の前面にたつ。
ワクチン接種の場所は、大きな体育館であったり、ドライブスルー方式の接種もあって大量摂取態勢が整えられている。
1990年代に人口増加・高齢化で医療費が増加し、「機構」はITを導入しサービスを効率化した。個人の医療データを一元的に管理し、その特性や年齢に応じて接種対象者に直接に接種を進め、意向を聞いたうえで接種場所・時間を知らせている。
そもそもネタニヤフ首相は、ファイザーのCEOに17回直接に会談してワクチン導入を早めたという。
イスラエルはいろいろ問題のある国だが、政府が必死にコロナ対策を行っていることがわかる。
きょう中国は、2020年の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年比2.3%増とプラス成長だったと発表した。コロナ感染拡大をいち早く抑え込んで経済活動を再開できたことで、主要国では唯一のプラス成長になった。
まずはコロナ感染をしっかり抑えないと「経済」もない。
「国民のために働く内閣」などというなら、菅さん本気を見せてください。ワクチン接種の態勢は準備してありますか。