街中で桜が咲いて景色がにぎやかだ。
毎年気になるのが、うちから歩いてすぐの駐車場の老木。
人間でいうと、余命間もないご老体で、普段はゴミ置き場にひっそりと佇んでいる。きょう通りかかったら、今年もちゃんと花をつけていた。
「おお、よかったな」と声をかけたくなる。
天気がいいので、くにたち駅前大学通りの桜並木を見に行った。満開だろうと思っていたら、まだこれからという木が多かった。
それでもかなりの人出で、宴会自粛のおりからシートをしいて食事をするグループも。きょう東京ではコロナ新規感染者が420人とのことだが、これからが心配だ。
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あの日から「ささやき大臣(おとど)」と呼ばれてる (奈良県 伊谷剛)
あなたこそいつまでやるのそのポスト (千葉県 手島和男)
鎖国しても五輪開くの非現実 (石川県 畠山祐真)
今朝の「朝日川柳」。
解説はいらないと思うが、1句目は19日、答弁の官僚に「記憶にないと言え」と声をかけた武田良太総務相。いかに緊張感のない国会になっているのかを示す光景。
2句目、19日の閣議後の記者会見で麻生太郎財務相。
「マスクなんて暑くなって、口の周りがかゆくなって、最近えらい皮膚科がはやっているそうだけど」・・続いて、「(マスクを)いつまでやるんだね?」と報道陣に逆質問。
そして「真面目に聞いてるんだよ、俺が。あんたら新聞記者だから、それくらい知ってんだろ」。
当事者意識、責任感ゼロ。
こうなってるのは、あんたらの無策のせいだよ、と記者の誰かがビシッと言わなかったのか。
思えばこの人、一度は首相をやっていたんだよね。さすがに「民度」の高い国は違うな。
3句目。五輪に外国からの観客を入れないことを決定。
「中止すべきだ」「延期すべきだ」合わせて日本国内では71.9%に上る(20年11月)が、海外では・・
「中止」「延期」合計で、タイが95.6%、韓国94.7%、中国82.1%、米国74.6% (新聞通信調査会(公益財団法人)20年12月~21年1月調査)。
いま五輪どころじゃないでしょ!との圧倒的な声のなか、明日から聖火リレーがはじまるんだと。
何が正常なんだか、分からなくなってくる春うらら。
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ウイグル族迫害でのEUの対中国制裁に米国、英国、カナダが加わり、米英加の3ヵ国は外相名で共同声明を出した。
「EUと歩調を合わせた今回の措置は、新疆における人権侵害に関する明確なメッセージだ。ウイグル族など少数民族への抑圧をすぐに停止するよう中国政府に要求する」(22日)
これでG7(主要7か国)では日本以外の国すべてが制裁で足並みをそろえた。さらに23日、オーストラリアとニュージーランドの外相が、EU、米国、英国、カナダによる対中制裁を歓迎する共同声明を発表した。
現地調査のため国連の専門家やオブザーバーのアクセスを認めよというこの共同声明に賛成。あくまで人権侵害はウソだと言うなら、現地をちゃんと見せてくださいよ。
さて日本はどうする?と目をわが国に向けると・・
「政府は、制裁の実施には慎重な姿勢で、中国側と意思疎通を続けながら、状況の改善に向けた責任ある行動を強く促していく方針です」(NHK)
いつも慎重に事態を見守りつづける日本政府。それでコロナも今の状況になっているのだな。
立ち尽くす日本。
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きのうの続き。
近年「韓国が嫌いだ」、「中国が嫌いだ」はともに日本社会で大きな増加を見せているが、両者には大きな違いがあるという。(以下、澤田克己『反日韓国という幻想~誤解だらけの日韓関係』より)
「中国が嫌いだ」はどの世代もほぼ同じように増えているのに対して、嫌韓の方は世代間のギャップが著しいのだ。
数字で見ると、韓国に親しみを感じる人の割合が―
2011年は 20代が61.4% 60代が61.7% 70代が54.4%
いまでは考えられないほど好感度が高いのだが、ここに李明博大統領の竹島上陸や天皇への謝罪要求発言があって、「親しみを感じる」が激減。
2012年は 20代が53.8% 60代が37.5% 70代が23.8%
20代と70代ではなんと30ポイント!もの差がついた。20代はあまり減っていないのに対して、70代ではたった1年で半分以下になるという劇的な落ち込み。(このあたりに中高年層の対韓ヘイト拡大の要因がありそうだが・・)
世代間ギャップはその後もトレンドになり、「韓国に親しみを感じる」が26.7%で最悪を記録した2019年も、18~29歳と70歳以上では28.3ポイントもの差がついている。
ある国に対する好き嫌いが、世代によってこれだけ違う例はほかにない。
その大きな理由は、若い世代への「韓流」の浸透だという。
別な視点からいうと、日本の若者には嫌韓感情の「ブレーキ」があるということだ。
(つづく)