またプーチンが毒を盛ったか・・
《飛行機内で体調が急変し、こん睡状態に陥ったロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)について、入院先のドイツ・ベルリンの病院は24日、毒を盛られたとみられると明らかにした。
ナワリヌイ氏が現在治療を受けているドイツ・ベルリンのシャリテ大学病院は声明を発表し、臨床検査で「コリンエステラーゼ阻害剤に分類される物質による中毒が示されている」と説明した。》(朝日)
反プーチンの有力者は抹殺されることになっているようだ。
2015年3月には、ロシアの野党指導者ボリス・ネムツォフ氏が、クレムリンを望むモスクワのど真ん中で射殺されている。
エリツィン政権で第一副首相を務めた経歴もある有力政治家だった。今回毒を盛られたナワリヌイ氏の盟友でもあった。
(ネムツォフ氏の暗殺現場に献花する市民ら JIJI)
プーチンは海外での暗殺もためらわない。
独立したチェチェン共和国の第二代大統領だったゼリムハン・ヤンダルビエフ氏は、04年2月13日、中東のカタールの首都ドーハで、車に仕掛けられた爆弾により13歳の息子とともに暗殺された。
一昨年の3月には、英ソールズベリーでロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏(66)と娘のユリア氏が毒殺未遂に遭った。
スクリパリ氏は、英情報機関MI6に機密を提供していたとして、ロシアで有罪判決を受けた。その後、2010年に米国人スパイ10人との交換でロシア政府が釈放した4人の1人となり、英国に住んでいた。
2006年には、ロシアの元情報将校アレクサンドル・リトビネンコ氏が、ロンドンのホテルで茶を飲んだ後に放射性物質ポロニウム210の被曝で死亡している。
私はこの事件を取材しに、2008年、ロンドンに行った。
リトビネンコ氏の妻が、彼らが当時住んでいた家に案内してくれたが、ドアは封印され、ドクロマークが貼ってあった。事件後2年も経つのに、室内にはまだ危険な線量の放射性物質が残っていたのだ。
英内務省の公開調査委員会は2016年1月、リトビネンコ氏の暗殺はロシアのプーチン大統領の了承の下で行われた可能性が高いと結論付けている。
ジャーナリストも何人も犠牲になっている。
06年には、プーチン政権に批判的な著名ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ氏が暗殺された。
粘り強い取材をする本当に勇敢な、尊敬すべきジャーナリストだった。私たちは彼女にメールでコンタクトして取材を申し込み、OKの返事をもらった矢先のことだった。
この人物は、現代史でもっとも「汚い」権力者だと私は確信している。
安倍首相は何度もこの人物と首脳会談を開き、裏切られながらも「ウラジーミル(プーチンの名)。君と僕は同じ未来を見ている」などと歯の浮くような言葉でご機嫌を取ってきた。
英国やEUの毅然たる態度を少しは見習ってほしい。日本に対しても何をするか分からない人物だ。
プーチン、トランプ、習近平ら、ならずものリーダーに尻尾を振るのは、「平和ボケ」のなせるわざである。
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きょう、すばらしいアートを堪能してきた。
《既存の美術や流行、教育、障害の有無などに左右されず、ただひたすら自由に独自の世界を創造し続けるアーティストたちの特別展「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」》の展示会だ。https://www.nhk.or.jp/event/art2020/
印象に残った作品いくつか。
拾ってきたクヌギの落ち葉(落ち始めの柔らかいものを選ぶという)に渡邊はハーハー息を吹きかけてさらに柔らかくする。
クヌギの葉を折る手先。緻密な作業がつづく。(NHKの番組より)
うわあ、と思わず感嘆の声が出る。
表現とは何か? 常識を壊される快感。
そして、人の能力や営為を「測る」ことなどできるのかという疑問。人間とはなにか。
以下のサイトでも見られるので、ぜひ。
https://art-as-it-is.jp/
会場に行けない人は、ロボ鑑賞という手がある。観賞用ロボはいま2台稼働しているとのこと。