香港:デモ隊の暴力をどう見るか

 先日発表された、都道府県魅力度ランキング2019(しかし「魅力度」っていったい何ですか?)で茨城県が7年連続最下位となったそうだ。ちょっと応援したいので、私が愛用する茨城産の逸品をご紹介する。
 茨城県石岡市清明堂の「水車杉線香」は私の数少ない「こだわり」の品だ。昔ながらの水車を使っての手作りだ。水車は原料の杉の葉をすりつぶす動力で、ここの線香には杉の葉以外は香料も何も入っていない。

f:id:takase22:20191116222552j:plain

清明堂の水車

 うちには仏壇がないので、私とかみさんの親の遺影(と遺骨)を出窓に置いてそこに毎朝、水を供えて線香をあげる。自然な香りが漂ってとても気持ちが落ち着く。線香をたてる習慣が失われていくが、朝、ご先祖様に手を合わせる「線香のある暮らし」、おすすめです。
 なお、水車線香を作っているのはもう一カ所、福岡県八女市の馬場水車場がある。こちらの「杉の葉線香」もよろしく。https://takase.hatenablog.jp/entry/20180506
参考)清明堂を取材した記事:<ものづくりの現場へGO!> 線香の「駒村清明堂」(石岡市
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201908/CK2019080602000164.html
・・・・・・・・・

 ついさっきの周庭さんのツイート。

f:id:takase22:20191116223838p:plain

 https://twitter.com/i/status/1195675102676996102

f:id:takase22:20191116224444j:plain

 ついに人民解放軍が出てくるのか・・。きょう明日の香港情勢に注目。

 香港中文大学のキャンパスで9月にお会いした大学院生でTA(ティーチング・アシスタント)として学生を教えてもいる石井大智さんが「今、香港中文大学で起きていること〜日本人研究者が学内から緊急報告」という記事を日経ビジネスに寄稿している。学生たちが次の防衛戦に備えてキャンパスに籠城し、食料確保にまで困難が生じているなど、生々しいレポートが綴られている。https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00030/111500063/
 警察は抗議活動の拠点になっているとして大学を直接に攻撃したわけだが、法律上許されるのかと疑義を呈している。警察との抗争が起きたのは香港大学、香港中文大学、香港理工大学、香港科技大学。石井さんによれば;
《ともに香港政府の大學教育資助委員會(UGC)から公費での支援を受けている公立大学ではある。ただし、それぞれの大学は条例で日本の国立大学法人と同様に政府とはあくまで別個の法人として扱われており、さらに大学は土地も自法人で所有していることが多い。香港の大学内は「私有地」とみなすことも十分可能で、そこに警察が差し迫った理由や令状なしに入り込んだと見ることもできる。》
 石井さんは、今のいわば暴力の連鎖では《抗議活動のゴールが見えておらず、それがいつ見えてくるかもわからない》と憂慮している。

f:id:takase22:20190902171730j:plain

香港中文大学は広大なキャンパスをもつ緑豊かな丘の学舎である

 共産党の声明でも、中国共産党を厳しく批判する一方で、「わが党は、デモ参加者が暴力を厳しく自制し、平和的方法で意見を表明することが重要だと考える」としており、各紙社説も「中国、香港政府に民主化を求める運動であるはずなのに、意見を異にする人たちの間で憎悪が強まり、社会の分断が深まるのは不幸である。デモ隊にはぜひ、理性ある非暴力の運動を貫いてほしい」(東京新聞)などと抗議者側の暴力の自制を訴えている。
 あらためて、デモ隊の暴力をどう考えたらいいのか。
(つづく)