13日のBS11「報道ライブ インサイドOUT」でのウクライナ取材報告はいかがでしたか。見逃し配信が始まったのでご案内します。
この番組の18分15秒からは地下室に住む人びとの話だが、ここに登場するアウグスチナさんがつい先日の「ウクライナユナイテッドニュース」にも出ていた。彼女はザポリージャ州の前線近くの砲撃が激しい街で、地下生活を送っていて、厳しい冬を控えて困窮しているとニュースで訴えている。
「マキ集めを誰に手伝ってもらえばいいのか。地下室はとても寒いです。床に敷く毛布を政府が配るとの話がありましたが、今のところ何ももらっていません」
ウクライナ政府は、ロシア軍が冬にインフラ攻撃をするため800発のミサイルを用意していると警戒を呼び掛けている。前線に近い町は電気も水もない状況で、この状態がキーウなどの都会にまでおよぶかもしれない。ゼレンスキー大統領は欧米に防空システム強化のための支援を強く求めている。
・・・・・・
ロシアから気がふさぐようなニュース。
プーチン政権が受刑者を戦場に送っていることは知られているが、アンナ・ポリトコフスカヤ氏を暗殺した下手人が、去年ウクライナ侵攻に加わり、恩赦・釈放されていたことがわかった。
ポリトコフスカヤ氏は、チェチェン戦争でロシア軍の非人道性を批判し続けた勇気あるジャーナリストで、その報道姿勢によってプーチン政権に命を奪われた。彼女の所属した新聞『ノーバヤノーバヤ・ガゼータ』の編集長ドミトリー・ムラトフ氏は一昨年ノーベル平和賞を受賞している。
彼女を殺した下手人として治安機関の元職員が逮捕され、禁錮20年の判決を受けて服役中だった。戦争を口実に獄中から解放され、ウクライナへの侵略軍に加わっていたとは・・。生理的に嫌悪感を催す。
ポリトコフスカヤ氏の遺族は「信念と職務を果たしたために殺された者の記憶を冒とくするものだ」と政権を強く批判したという。
プーチン政権は、恩赦や高額な報酬を約束して受刑者を兵役に就かせ、兵員の補充を進めている。
プーチンのロシアは、真の意味の「ならずもの国家」である。