古い日本を取り戻す安倍内閣

takase222014-12-25

石原出版社の『10年日記』を買った。(写真)
1冊に10年分書ける日記で、この年末で2冊目が終わった。今度のが3冊目だ。
私は中学のときから日記を書き続けているのだが、引越しやら何やらで散逸し、ろくに残っていない。その点、『10年日記』はまとまっていて便利だ。なにより楽しいのである。
例えば1月1日のページを開くと、ここ10年、元旦をどうすごしたかが地層の断面のようにずらりと並ぶ。
例えば、2005年の元旦は、上の娘が、出しそびれた年賀状を3人の友達の家に直接に「配達」するというので、私も一緒に自転車で回ったなどと書いてある。
そういえば、そんなこともあったな・・・
書き続けていくと思い出が「貯まって」いって、3年目くらいからどんどん楽しくなる。お勧めです。
私の場合は、読んだ本や観た映画も記録するし、年末ごとに自分にとっての「十大ニュース」をリスト化したりもするので、日記はまさに私の全行動記録である。
来年元旦から、それをもう一冊(2015年〜2024年)続けようというのだ。私にとって、これが最後かもしれないし、あるいは途中で絶筆になるかも。
新しい『10年日記』を手に、ちょっと感慨にふける。
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選挙が終わると、安倍内閣は、次々に気になる施策を打ち出している。
まずは、介護報酬の引き下げ
《介護現場はただでさえ賃金が低く、全労連の調べによると平均年収は207万円。介護福祉士の資格を取得した正社員でさえ手取りは14万円ほどです。離職率は2割近くに達し、約6割の事業所が人手不足にあえいでいる。介護報酬を引き下げれば、働き手がますます逃げ出すのは歴然です》(日刊ゲンダイ)
かみさんは介護業界で働いているから、事情は私も聞いて知っている。
報酬をさらに引き下げたら現場はやっていけるのか。

次に、約束した沖縄振興費を減額するぞと脅しに出ている。
《沖縄振興費をめぐり、安倍政権は13年度予算で3001億円、14年度予算で3501億円を計上した。11月の知事選で3選を目指した仲井真弘多前知事を後押しするため、15年度の概算要求では3794億円に上積みした。》
《政府は、沖縄県翁長雄志知事が米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対していることを踏まえ、沖縄政策を見直す検討に入った。翁長氏に方針転換を促す狙いがある。増やし続けてきた沖縄振興費について、2015年度予算案での減額も視野に入れている。》
カネで圧力をかけるつもりのようだ。ここまで露骨な手段をとって、恥ずかしくないのか。

さらに、原発政策。
再稼働したらたくさんお金をあげるよと、沖縄がムチなら、こちらはアメによる誘導。
経済産業省は二十四日、原発が再稼働した自治体への「電源立地地域対策交付金」を増やし、停止したままの自治体への配分を減らす方針を固めた。再稼働を認めた自治体を財政的に優遇する「アメ」を与えることで、稼働への同意を迫る狙いがあるとみられ、有識者からは「原子力政策が先祖返りしている」と反発の声もあがっている。》(東京新聞

政府は、2012年度から、すべての原発が81%稼働しているとみなして交付金を渡してきた。それを以前のように稼働している自治体に重点配分しようというもので、自治体に再稼働を急がせる効果を持つのは確実だ。 
原発マネー」は一度もらうと抜け出せない「麻薬」に例えられる。

カネで人心を買う、古い体質の政治が復活していくようだ。
これをやめさせるにはどうすればいいのか。原発再稼働反対というだけでは突破できないと思う。