4人のガンマンに狙われた話

takase222015-03-12

きのう書いた大寒桜。
これは、沖縄で一般的なヒカンザクラの仲間らしい。ソメイヨシノなどより一足早く咲く。
後ろに見えるのは、関東大震災と空襲の資料をおさめる「東京都復興記念館。ここに展示してある大震災を描いた子どもの絵に、「自警団」が登場して、畑の中で不逞の輩を捕まえる様子まであった。流言で、朝鮮人などを捕まえて殺した地域があったとされるが、こうして絵に描いたというのは、自警団の活動がよほど印象に残ったのだろう。
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きのうの「報道ステーション」は、原発のゴミ処理が世界的にも未知数で、原発はまさにトイレのないマンションそのものであること、したがっていま安倍内閣が急ぐ原発再稼働には何の名分もないという特集をやっていた。
ドイツの中間貯蔵施設、アッセ処分場は、安全とされた岩塩層に亀裂が入り、地下水が浸透していた。
さらに、フィンランドオンカロ
映画『10万年後の安全』で、使用済み核燃料を放射能の影響が弱まる10万年後まで保管する施設として登場した。映画解説に、「10万年さかのぼるとヨーロッパではネアンデルタール人が暮らしていたころ。放射性廃棄物を理解させるのは難しい。未来の人類や生物が理解できるとは想定できない」とあった。
その一帯は、日本と違って、非常に地殻の古い安定したところで、安全なはすだった。しかし、実際は、そのオンカロ自体が、亀裂と地下水の浸透の惧れがあるのだという。
ペーテル・ルンド教授(アールト大)によると;
10万年の間に何度も氷河期が来る、そのときの氷の厚さは3キロにおよぶ、その圧力で地層に割れ目ができ、地下水の通り道になるという。
氷河期のことまで考えているのか!?

日本ははるか、それ以前の段階で、場所の選定さえ進んでいない。
再稼働などやめるべしとなるのは理の当然だ。
ところが日本では、電力会社も経産大臣も「最終処分場と原発再稼働はリンクしない」と言い放った。なさけない。
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政府と戦争状態の反政府ゲリラ支配区よりも、またクーデターよりも自分の身に危険が迫ったのは、都会の真ん中でだった。
フィリピンはマニラに駐在していたころのことだ。

土曜日の朝、助手に電話で起こされた。
「きょうはオフィスに来ない方がいいですよ」。
二日酔いだったので好都合だったが、助手にその理由を聞いたら、とんでもない話だった。
いつも取材で使っている旅行会社の運転手が助手に電話をしてきて、昨夜怖い目にあったという。

日本人のお客さん3人をカラオケに送って行き、店の外で車をとめて待っていた。
すると、自動小銃武装した4人の男たちから取り囲まれ、「タカセはどこにいる」と詰問された。「タカセという人からは一時的に雇われただけで、住所は知らない。今は日本人旅行者をカラオケに送迎しているだけだ」と答えると、1人を運転手の監視に残して、3人がカラオケの中に入って店内の客を一人ひとり面通ししたという。
フィリピンに長く住む日本人などに相談すると、フィリピンでは簡単に人を殺すから、すぐに逃げた方がよいという。海外に逃げることにしたが、日本直行便が取れず、とりあえず香港に行く便を押さえた。日本大使館に一応連絡したら、大事を取って、空港に行くまでの間大使館にいてくれという。大使館に行くと、みな緊張していて、空港まで大使館のスタッフ2人が同行し、最後はタラップのところで「ご無事に」と見送ってくれた。そのまま私はマニラ支局に戻ることはなかった。

私がこんな目にあった背景はこうだ。
(つづく)
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20071013