「イスラム国とは何か」が1月に出版

takase222014-12-26

せわしいクリスマスだった。
月末、資金がショートするので、出社するとまずその対策。
支払いを延ばしてもらえないか、全額でなくとも一部でも1月末まで待ってもらえないか、編集スタジオ、カメラマン、通訳など支払予定先に片っ端から聞いていく。
お世話になっている人ばかりだし、年末の物入りのときなので、頼むのはつらいが、回せるお金がないので仕方がない。結果、たくさんの人に協力してもらって、一息つけるめどがついた。感謝します!

昼、一人のジャーナリストが取材先から帰ってきた。
その取材先というのが激しい内戦の続くイラクとシリアだから、成田から「無事帰国」の電話が入った時には、ほっと安堵した。すぐに撮影済みの素材をもってフジTVへ。
あさって28日(日)よる9時15分〜11時34分の「Mrサンデー拡大スペシャル」【当事者たちが撮ったニュース映像】のなかの一つとして放送することになる。
私たちのネタはイスラム国と激戦!クルド女性部隊」だ。
クルド民族の武装勢力が、イラク、シリアに勢力を拡大する「イスラム国」にいま大攻勢をかけている。
【12月22日 AFP】《イラク北部のシンジャルで、米軍主導の空爆に支援されたクルド人自治区の治安部隊ペシュメルガが、イスラムスンニ派過激派組織「イスラム国」の包囲網を突破した。(略)
イスラム国がシンジャル山を包囲するのは今年2回目。ペシュメルガは17日、シンジャル山を包囲したイスラム国に対し、数千人を動員した大規模な攻撃を開始した。突破に成功したことで、イスラム国がイラク国内で主要拠点としている都市モスルと、隣国シリアでの制圧地域との往来を遮断する構えだ。》
そのクルドの軍事組織は3分の1が女性で占められていると言われる。「イスラム国」戦闘員をも恐れさせている勇猛な女性部隊を取材した。

オフィスに戻ると、カメラを担いで夜の銀座へ。
喜界島で追いかけていた看護師さんが、仲間と忘年会で楽しむ様子を撮影させてもらう。
夜の町のクリスマスの雰囲気を撮ってオフィスに戻ると、クルドの映像の編集をする人から、「クルド語を日本語に翻訳できる人を今夜中に見つけて!」との要請がくる。
急いで、クルド民族の研究者や救援活動をしている人などに問い合わせ。
すると、クルド語といっても、方言が大きく三つあり、互いに理解できないくらい違うという。取材地に近い方言を話す在日クルド人をさがして、なんとか二人を確保できた。

家への帰り、御茶ノ水駅のそばで、ジャズが聞こえてきた。演奏していたのは、サックス、ベース、ドラムの3人組で、寒空にちょっと心和む空間を作っていた。

ここで出版のお知らせです。
ジャーナリストの常岡浩介さんは、今年9月、「イスラム国」を外国人ジャーナリストとして初めて取材し、テレビでその映像を公開したが、取材成果をイスラム国とは何か』(旬報社という本にまとめた。シリアで会った30カ国からの「義勇兵」の実像など、直接に取材した常岡さんならではのオリジナル情報が満載だ。この本は、私がインタビュー、構成を担当して作った。
書店に並ぶのは1月後半になりますが、ぜひ予約をお願いします!
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0%E5%9B%BD%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B