モンゴル企業が総連本部を落札

takase222013-10-17

このところ番組制作以外のことでせわしい。
10月から年度後半期で、テレビ局などとの契約更改があり、また銀行など債権者との協議、それに伴う経営改善計画の作成、税理士との打合せなどが立て続けにある。
それで、人に会うのは夜になり、「じゃ、一杯」ということになって、酒量がぐっと増えている。
先日、酔って終電で寝過ごし、八王子まで行ってしまった。始発までまた飲んで、4時すぎ駅に戻ったら構内がにぎやかだ。たくさんの若者がブレイクダンスに興じている。私の知らない風景で新鮮だった。で、写真。
TVで朝鮮総連本部競売のニュースが流れた。またまたあやしい展開に・・
《東京都千代田区にある在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)中央本部の競売で17日、法人として入札した「アバールリミテッドライアビリティーカンパニー」が土地と建物を50億1000万円で落札した。東京地裁が10月に実施した再入札に参加した2者のうち、より高い価格を入札した。
 落札者の本社所在地や代表者名は不明だが、東京地裁によると、モンゴルの企業との情報がある。この企業の社長を名乗る男性は共同通信の電話取材に対し「間違った情報ではないと思う」と述べ、落札を事実上認めた。
 アバール社のモンゴルの首都ウランバートルの正式な登記情報に携帯電話番号が記されていた。
 中央本部は朝鮮総連の最大の拠点で、日本と国交がない北朝鮮の大使館機能も果たしているが、落札者の意向によっては、総連が立ち退きを迫られる可能性がある。
 入札は3月に続き2回目で、下限は約21億3400万円だった。前回は北朝鮮政府高官や総連幹部と交流のある池口恵観氏が法主を務める最福寺鹿児島市)が45億1900万円で落札したが、期限までに代金を納付できずに落札資格を喪失。規定により再入札にも参加できなかった。
 今後、地裁が審査を経て、22日の決定で売却を許可すれば、今回の落札者が正式な落札者となる。
 中央本部は都心の一等地にあり、土地約2387平方メートル、建物地上10階、地下2階。破綻した在日朝鮮人信用組合から約627億円の債権を引き継いだ整理回収機構の申し立てで、東京地裁が昨年7月に競売開始を決めた。
 ウランバートルの日モンゴル関係筋は「誰に聞いても、アバール社のことは『聞いたことがない』と言う」とした上で「50億円もの資金がある会社であれば国内で名前は知られているはずなのに」と首をかしげた。(共同)》

もし、この企業にモンゴル政府のバックがあるとすると、今回の落札に、安倍首相が任期中に必ず解決すると言明する拉致問題があると見るのが自然だ。そうだとすれば、朝鮮総連がこの建物を使用し続ける、つまり総連の便宜をはかる方向で調整されることになろう。

先月29日、安倍首相はモンゴルのエルベグドルジ大統領と東京・富ヶ谷の私邸で約1時間会談している。現職首相が、外国首脳と私邸で会談するのは極めて異例なうえ、北朝鮮問題にくわしい第1次安倍内閣の秘書官、北村滋内閣情報官が同席したという。
安倍首相は今年3月にモンゴルを訪問し、7月には古屋圭司拉致問題担当相が訪れている。
かねてより政府はモンゴルに、拉致問題解決に力を貸してくれと申し入れていたこと、安倍首相との会談は、モンゴル側から申し入れたことを考えると、モンゴルのイニシアチブが大きいのかもしれない。
エルベグドルジ大統領は今月27日から北朝鮮を訪問する予定で、金正恩が第1書記に就任して以来、初めての外国元首の訪朝になるという。
一ヶ月以内に日本と北朝鮮の両国を訪問し、首脳会談をするという異例な動きのちょうど間に、総連本部の入札のニュースである。

ただ、このモンゴル企業の素性が分からない。
モンゴル在住の知り合いに聞くと、全く知られていない企業だと言う。実態のないペーパーカンパニーの可能性もある。
いまメディア各社が一斉にこの会社と落札の事情を洗いはじめている。
この事態をどこが正確に分析できるか注目したい。