日本に学ぶ十のこと

takase222013-03-21

年度末ということもあって、きょうはテレビ局3局を回って、各種契約などについて協議。
テレ朝の毛利庭園ではソメイヨシノが満開になっていた。

震災2年は過ぎたが、10 things to learn from JAPAN(日本に学ぶ10のこと)というのを恥ずかしながら最近、昔の友人のメルマガで知った。震災直後からフェースブックなどで世界中に広まっているのだそうだ。
今ごろ遅いよと言われそうだが、とてもいいので紹介したい。

1. THE CALM 冷静さ
Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.
どの映像にも、胸を叩いたり泣き叫んでいる人はいない。悲しみそのものが、気高いものとなっている。

2. THE DIGNITY  品位
Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture.
水や食ベものをもらうために整然と列ができている。怒鳴り声や乱暴な振舞いは全くない。

3. THE ABILITY  能力
The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn’t fall.
例えば、信じがたい建設家たち。建物は揺れたが、倒れはしなかった。

4. THE GRACE  優雅さ
People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.
人々はその時必要なものしか買わなかったから、みんなが何かを手に入れることができた。

5. THE ORDER  秩序
No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.
商店の略奪はない。路上では警笛を鳴らしたり追い越したりしない。あるのは分別のみ。

6. THE SACRIFICE  犠牲的精神
Fifty workers stayed back to pump sea water in the N-reactors. How will they ever be repaid?
50人の作業員が原発に海水を注入するためにとどまった。これに報いることなどできるだろうか。

7. THE TENDERNESS  優しさ
Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.
レストランは値下げをした。ATMは特別な警備もなしに置かれている。強者は弱者の面倒をみた。

8. THE TRAINING  訓練
The old and the children, everyone knew exactly what to do. And they did just that.
老人も子どもも、みなが何をすべきかを正確にわきまえている。そしてそれを実際に行った。

9. THE MEDIA  メディア
They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage.
新聞記事は見事に抑制をたもっていた。愚かな記者などいなかった。あったのは冷静な報道だけだ。

10. THE CONSCIENCE  良心
When the power went off in a store, people put things back on the shelves and left quietly!
店が停電になったときでも、人々は商品を棚に返し、静かに店を去った。

前にも書いたが、この日本人の特長は近年に形成されたものではない。
《日本人の性格中、異彩を放つのが、不幸や廃墟を前にして発揮される勇気と沈着である》と書いたのは百五十年以上前に日本に来たフランス人だ。この点、日本人は変わっていないのだ。
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20100124
子どもたちがこれを知って、「日本ってすごいんだ」と誇りをもってほしい。