安明進謝罪会見「証言は真実」

安明進がきょう午前、ソウルで記者会見をした。報道によれば、安明進はまず、「私を信じてくれた横田夫妻拉致被害者家族、日本の皆さんに謝罪します」と謝った。TBSなどテレビニュースでは、一審の実刑判決が控訴審で執行猶予付きの判決になったのは、嘆願書のためだとして、横田夫妻の署名入りの「嘆願書」を画面に出していた。
また安明進は、逮捕後、彼の証言の信憑性が疑われていることについて、「拉致被害者について話したことは真実であり、信じて欲しい」と訴えた。「時間がたてば必ず証明されるはず。金正日政権との戦いを続ける」(スポーツニッポン)とも語った。

テレビで見るかぎり、それほどやつれていないようだった。
ただ、前歯が欠けたままなのが目についた。以前から、安明進は金がなくて歯の治療もできないと噂で聞いていたが、本当だったんだな。
はじめ安明進は、釈放後に公の場に出ることをいやがったという。きょうの会見が実現したのは、釈放された翌日の20日の夜、ジャーナリストの金基柱さんが安明進に、会見を開いてきちんと釈明すべきだと、縷々説得したからだった。安明進には、立場上、会見する責任があったから、とりあえず、会見が実現してよかった。
以下は、立ち会った金基柱さんからのレポートである。

《23日、10時30分から、ソウル市江南区駅三洞にある金尚哲弁護士事務所で、麻薬法違反で逮捕され、先日、19日執行猶予5年の判決を受け、拘置所を出た安明進の日本のマスコミに対する謝罪記者会見がありました。
会見の冒頭、2審の弁護を行った金尚哲弁護士は“常識的に考えて1審の判決はおかしい判決だった。2審の弁護を頼まれ、安明進と会って彼の誠実な人柄に惚れた。日本で拉致被害者目的証言などの貢献度を裁判で訴えたのが利いたようだ”と話し、安明進の再出発に期待をしていました。
引き続き、安明進は“今までマスコミの皆さんと一緒に仕事をして来たのに、こんな形で皆さんに迷惑を掛けて申し訳ない気持ちで一杯だ”と話し、家族会と救う会の皆さんに迷惑を掛けたことを深くお詫びし、また、心配をしてもらい感謝していると話しました。
一部で指摘された目撃証言の信頼性について、記者から質問されると“私が麻薬をやった人間だからといって、その証言まで否定されることは心外で、神に誓って今までの証言は真実です”と話しました。
安明進は“これからは一人の社会人として、立派に韓国の社会で生きて行くことを誓います。工作員訓練という厳しい経験をしており、どんなきつい仕事でも汗を流し、働くつもりです”と話しました。

安明進よ、横田夫妻はじめ、拉致被害者や特定失踪者の家族、そして多くの日本国民は、今も君の証言を信じ感謝している。嘆願書を重く受け止め、「生まれ変わって拉致被害者の救出に力を入れたい」(時事)という会見の約束を守ってほしい。
そしてもしメディアで発言する機会があれば、決して謝礼など受け取らずに、ボランティアに徹しなさい。