日曜放送の「情熱大陸」の納品をきのう済ませたので、土曜のきょうは一日自然の中ですごした。
朝10時から「玉川上水で変形菌を探そう!」というイベントに参加して、小平中央公園で地面をはいつくばって葉っぱや枯れ枝をひっくり返して「変形菌」さがし。変形菌とは「変形体と呼ばれる栄養体が移動しつつ微生物などを摂食する“動物的”性質を持ちながら、小型の子実体を形成し、胞子により繁殖するといった植物的(あるいは菌類的)性質を併せ持つ生物」(wikipedia)で、南方熊楠の研究で知られる。このイベント、探検家の関野吉晴さんがやっている「地球永住計画」の主催で、私もよく知らないで参加したのだが、カビやキノコと見分けがつかず、探すのに苦労した。https://kokucheese.com/event/index/473318/
でも、ヤブのなかに分け入ると、でかいガマガエルに遭遇したり、羽化してこれから飛び立とうとするヒグラシを見たりとおもしろい時間をすごすことができた。変形菌の世界は奥深く、またあらためて書こうと思う。
朝からとても暑く、汗まみれになったので、いったん帰宅してシャワーを浴び、夕方、かみさんとあきる野市「横沢入り」へ。20年以上欠かしたことがないホタル狩りだ。いつもは6月末に行くのだが、今年はなかなか都合がつかず、これまでで一番遅くなってしまった。いつものポイントに行くと、誰もいない。例年なら、土曜の夜は親子連れなどでにぎわうのだが。やはり、遅すぎてホタルは見られないか・・。
しかし、心配は無用だった。ホタルの点滅する光のなかで1時間ほどもの思いに浸った。この1年で亡くなった人たちを偲びながら。ホタル狩りは、私にとって、お正月より大きな1年の節目である。また、来年来れるだろうか。
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中国の最先端技術の導入のスピードの速さはそれなりに知っていたつもりだったが、先日、中国のネット通販の記事を読んでうなってしまった。
《北京の北西部にある、中国有数の名門大学・中国人民大学。構内を4輪の付いた箱がのろのろと進む。中国のネット通販サイト「京東商城(JD.com)」を運営する中国最大の小売事業者、京東集団の無人配達車だ。
GPSやセンサーを頼りに決められた経路を進む。人が近づくと衝突を避けるため止まる。学生寮の前に着くと、商品を注文した人のスマートフォンに通知が行った。寮から出てきた学生が、スマホに表示されたコードを車の側面にある液晶表示に打ち込むと、箱の扉が開き、注文した荷物が出てきた。「とても便利」と学生は満足げだ。
京東集団は、これまで人力だった学内の集配拠点から顧客への配達を無人化している。現場で30分待機し、再配達も可能だ。6月からは、大学の外でも無人車による配達を始めた。
物流の自動化を急速に進め、商品の配送スピードを速めて、コストを引き下げている。陝西省などの人が少ない地域では、集配拠点までの配送にドローンを使うことで高速化と効率化を実現。現在、荷物を10トンまで積める新機種を開発中だ。自動運転トラックの研究も進めている。
上海にある同社の倉庫「アジア1号」では、四角いロボットが床をはい回る。商品を積んだ棚の下に入り、持ち上げては検品する社員のもとに運ぶ。出荷前の荷物を一時的に集める一角は完全に無人だ。・・・》(朝日新聞7月4日朝刊)https://www.asahi.com/articles/ASL7264WML72UHBI01X.html
まるでSFの世界のようだ。この京東、1998年わずか4平方メートルの店舗で創業されたベンチャー企業で、14年には米NASDAQに上場。いまでは「中国のアマゾン」と呼ばれ、巨人「アリババ」と肩を並べるまでになった。
遠くない将来、経済規模でも米国を抜き、外交的・軍事的にも超大国として圧倒的な影響力を持つようになるだろう。
その記事の紙面をめくると、そこには「中国、人権派弁護士への圧力巧妙化 拘束よりも登録抹消」の見出しの記事がある。2015年7月9日から2カ月間で、中国各地で人権弁護士や人権活動家など約320人がたて続けて勾留・逮捕された「709事件」から3年になる。弁護士らへの圧力は続いているが、当局はより巧妙な手法を使い始めているという内容の記事だ。
中国については、現代化で群を抜く勢いをもつという面と、人権の厳しい抑圧が続く、いやむしろ抑圧が厳しさを増している面との両方に目配りをすべきだろう。
中国はその経済力を背景に、途上国ばかりか先進国の政策決定にも影響を拡大している。例えば、ギリシアでは経済危機につけこんで中国企業がピレウス港という拠点港湾を買い取った。去年6月、EUが中国の人権侵害を批判する声明を出そうとしたとき、ギリシャが反対したため、初めて見送られたという「事件」があった。http://news.livedoor.com/article/detail/13266575/
中国はギリシャだけでなく、欧州各国の企業や資産を次々と買収しており、先端技術を失うこととともに中国の人権問題への批判ができなくなることを憂うる声が出ている。
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ノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家で作家の劉暁波氏(去年7月死亡)の妻、劉霞氏が、8年間に及ぶ実質的な軟禁状態を解かれて出国し、10日ドイツに到着したというニュースがあった。何の罪にも問われていない劉霞氏を解放するよう求める声が国際的にも高まっていたが、ドイツ政府が粘り強く交渉して今回の出国がもたらされた。
一時期、劉霞氏が日本に来る希望をもっていたと報じられたこともあった。日本政府は劉霞氏の処遇についてどんな対応をしてきたのか。
今回のカンボジアでの選挙に見られるように、中国という存在が世界の人権状況に大きな影を投じる時代になったことを踏まえ、中国の人権問題に対しては主要国が原則的な姿勢をくずさないで批判していくことが、いっそう重要になっていると思う。ドイツに学びたい。