五輪誘致の巨額「裏金」疑惑の解明を

takase222016-05-14

いやはや、あきれましたね。
正月の家族旅行のホテル代や子どもの誕生祝いのレストラン代、さらには画材店での178万円にのぼる買い物などを政治資金から支払っていた舛添都知事
「公用車週末別荘通い」に続く『週刊文春』のスクープだ。

笑ったのは舛添氏が都庁の男性職員に「ごちそうする」とマクドナルドに誘った話。
店の前まで来たときに舛添氏、自宅にクーポン券があるのを思い出し、男性職員に自宅に取りに行かせて、その間、SPとマックの前で待っていたという。せこすぎて言葉もない。
高級ホテルへの宿泊など豪勢な海外出張については擁護していた「とくダネ」の小倉キャスターも、「マック事件」を「都庁の経費も、そのくらいしっかりと節約してもらいたい」と皮肉。

「調査結果」を明らかにしたという13日の会見が、まるで子どもの言い逃れで聞くに堪えない。一連の事件は、公私のけじめがないことで共通している。
即刻辞任すべし。

猪瀬前知事がお金の問題で辞任したことで行われた都知事選で、もともと金銭疑惑だらけの舛添氏だけは選んではならない候補者だった。
選挙前、『赤旗』が重大疑惑を報じたが、大きな争点にならず、舛添氏は圧勝したのだった。
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20140121

週刊文春』の記事によれば、「小誌取材班は、現在公開されている舛添氏の三つの政治団体の収支報告書(12年〜14年分)を徹底的に精査した」という。
そしてそこに載っている出費項目、例えば
「2013年1月3日 会議費用 237,755 龍宮城スパホテル三日月」
が事実かどうかを一つ一つ調べていったのだ。
この取材は、特別なたれ込みや情報ルートがなくとも、やる気と根気があればできる。
こうしたスクープが、取材スタッフが充実しているはずの新聞やテレビなどのマスコミからどんどん発せられてよいのではないか。
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また、お金にまつわる疑惑。
海外から、2020年東京五輪を巡る、招致委員側による“巨額「裏金」疑惑”がとびこんできた。追及されて、日本オリンピック委員会も支払いを認めた。
日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は13日、約2億3000万円をシンガポールコンサルタント会社「ブラックタイディングス」に送金したことを明らかにした。(略)
疑惑はフランス検察当局がロシア選手のドーピング違反のもみ消しに絡んだ汚職の疑いがある国際陸連前会長のラミン・ディアク氏の捜査の過程で浮上した。フランス検察当局からJOCに照会はないという。3都市の争いは直前まで接戦で、ディアク氏は東京が招致を勝ち取ったキーマンの一人。ブ社代表のイアン・タン氏はディアク氏の息子、パパマッサタ氏と近い関係とされる。》(毎日新聞
http://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20160514/k00/00m/050/124000c

【ラミン・ディアク氏】
もし、賄賂で五輪を招致したとなれば、エンブレム騒動などとは比べものにならない大きな問題だ。
電通の関与を海外メディアが報じるなか、日本のメディアの扱いが小さいのは、電通に遠慮してではないかと取りざたされている。
http://lite-ra.com/i/2016/05/post-2239-entry.html
あるいは、東京五輪が「国策」であることへの忖度なのか・・

大マスコミは、海外支局を使って多面的な取材ができるはずだ。
その取材力をぜひ発揮して徹底的な解明をしてほしい。