はや立秋だ。
7日から初候「涼風至(すずかぜ、いたる)」。13日からが次候「寒蝉鳴(ひぐらし、なく)」。18日からが末候「蒙霧升降(ふかききり、まどう)」。
まだ暑いさなかだが、その中に秋が忍び寄るのを感じ取れるように暮らしていきたい。
・・・・・
衿(えり)正しゃ党が保(も)たない汚染ぶり(神奈川県 朝広三猫子)
初登院写真撮ったらもう終わり(京都府 桑原宣彰) 朝日川柳より
国会は3日でおしまいにして、岸田総理は統一教会と自民党との関係に蓋をしたまま、国葬と内閣改造で乗り切ろうとしているようだ。
「仲間が凶弾に倒れたのになんで必死にならないんだろう」と私たちはみな感じているよ、岸田さん。
今後の追及のための備忘として以下。
The Headline「統一教会との関与が示された議員・知事ら121名一覧。現職閣僚から首相経験者まで」
『報道特集』が毎回出色の独自取材で気を吐いている。
先週は、元信者が複数、実名と顔を出して自民党支援に動員されたことや巨額献金の実態を証言した。
日本の信者から献金を集める手法の一つに「解怨式」という儀式があるという。
これは、文鮮明が“地上天国”を作ると銘打った地、韓国・清平で行われる、怨みや後悔を持ったまま地獄で苦しむ先祖を天国へ導く儀式のこと。報道特集が06年に取材した素材は衝撃的だった。
1代から7代までの先祖の解怨に必要な献金は70万円、それ以降は7代ごとに3万円かかるという。当時は父方の父をたどる先祖と、母方の父をたどる先祖を180代前まで解怨することが望ましいとしていた。
こんなことがキリスト教の教義にもとづくことはありえないが、この儀式に参加するためにお金を持って渡韓した日本人信者の姿をTBSは2006年に撮影していた。信者らはバス10台以上に乗って仁川空港から清平へと向かった。
教団の関連団体のホームページには430代前までの解怨式をしている写真が掲載されていたという。1代を30年で計算すると430代前は1万2900年前になる。縄文以降の先祖の「怨」をすべてお金で解決するという荒唐無稽な話である。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士は、解怨式は“1990年代半ばに突如始まった”と指摘する。日本の信者が献金を横領しているのではと韓国の本部が疑い、韓国に直接お金を持って来させる仕組みを作ったという。
日本人信者からお金を巻き上げるやり方は、手を変え品を変え、時代と共に変化してきたわけだが、献身的な日本の信者の貢献で統一教会は拡大してきた。
韓国で信者の脱会を手伝う活動をしてきたキムさん(仮名)は「日本の献金の力は大きいです。日本人の多額の献金によって、統一教会が成し得たことは本当に多かった」と証言する。
統一教会は精力を拡大、米国の政治にも大きな影響力を持つようになっていった。前回の「報道特集」に登場した元幹部のアレン・ウッド氏は、統一教会の狙いは政界進出だったという。
荒唐無稽に聞こえるが、政治と宗教が統一した世界で文鮮明はそのトップに立ちたいと思っていたという。
文鮮明が初めに政治に接近したのは統一教会設立7年後の1961年、朴正煕が軍事クーデターで権力を得たときだった。
78年の米国下院の報告書によれば、「KCIAの金鍾泌(キムジョンピル)氏が政治的手段として統一教会を組織した」と書かれている。
「反共」をかかげてKCIAの手先として米国の政界に食い込んでいった統一教会。
そこで日本からの献金が大きな力を発揮したことは言うまでもない。
統一教会が政治の世界に食い込む際に掲げたのは「反共」イデオロギーだったが、冷戦が終わると、文鮮明が突如北朝鮮を訪問し、金日成と握手。北朝鮮指導者に巨額の「献金」をし、北朝鮮のビジネスパートナーになっていく。
アレン・ウッド氏は統一教会は時の政権に取り入るために理念を変えるという。
「何より大事なのは権力。信仰は関係ない。一層の権力を手にするためにあらゆるものを利用する」(ウッド氏)
元信者がいうように、統一教会は宗教団体じゃないな。
見逃し配信を以下で観られます。
https://tver.jp/episodes/ep4s3ihagi
7日の朝刊は1面トップと2面全面を使っての特集を載せた。
問題はテレ朝だ。
はじめは「モーニングショー」で連日鋭く突っ込むなどしていたが、ある時から突然パタッと統一教会に触れなくなった。リテラがその背景を探っている。
「異常なのがテレビ朝日だ。
気がついたら、同局では、『報道ステーション』などのニュース番組からも、『羽鳥慎一モーニングショー』のようなワイドショーからも、統一教会問題についてのまともな報道が完全に姿を消しているのである。」
「『モーニングショー』は当初、統一教会報道に消極的だったわけではなかった。特集で統一教会と政治家の関係を取り上げ、玉川徹氏らもかなり批判的なコメントをしていた。そして、18日には、統一教会問題を追及してきたジャーナリスト・有田芳生氏が出演、その発言が大きな話題になった。
有田氏の発言は、1995年ごろ、警察が統一教会の摘発に意欲を示し、警察庁と警視庁からレクチャーの依頼があったが、捜査は実現せず、その理由について、有田氏が10年後、警察庁・警視庁幹部2人に質したところ、「政治の力だった。圧力」という答えが返ってきたというもの。この発言は大きな反響を呼び、Twitter上でも「政治の力」がトレンドワード入りしたほどだった。
ところが、その翌日、19日から、『モーニングショー』は突如、統一教会と自民党の癒着どころか、統一教会の違法献金などの問題も取り上げなくなかった。
もちろん、これはたまたま、ではない。実は、有田氏は翌日19日にも同番組に出演する予定だった。ところが、突如番組側からキャンセルの連絡が来たという。何かの事情で報道を取りやめたことが露骨にわかるエピソードだが、テレビ朝日では、これだけではなく、すでに放送された報道をなかったことにするという事件まで起きていた。」
放送された報道をなかったことにするというのは、7月24日放送の「サンデーステーション」の統一教会と北村経夫・参院議員の関係を取り上げた部分のアーカイブを削除してしまったことを指す。
そこで問題になっているのが、「今年6月に同局社長に就任したばかりの篠塚浩氏の「ツルの一声」」なのだが、それだけではないとの推測が・・。
「篠塚社長ら上層部がいくら政権忖度体質だったとしても、今回のやり方はあまりに露骨過ぎないだろうか。報道を抑制するにしても、忖度による自主規制の場合は、目立たないよう少しずつトーンを落とすようなやり方が普通。今回のように、ある日を境に極端に報道しなくなったり、わざわざ一旦、放送した動画や書き起こしを削除するなどというのは、あまり聞いたことがない。
そんなところから、局内はもちろん報道関係者の間でも「自民党からテレ朝の上層部に直接、圧力があったとしか思えない」という見方が広がっている。」
その政治家には、萩生田光一経産相、菅義偉前総理の名が挙がっているという。
「テレビ朝日が報道機関として完全に死んだ」とリテラ。
篠塚社長は入社2年目の若いころに一緒にフィリピンで仕事をして以来知っているが、だいぶ「人間」が変わってしまったようだ。報道畑の記者が、地位や金で自らが腐った権力になっていくのは悲しい。