下を向いて歩いていてふと目を挙げるとめくるめく色彩の塊が・・・
サツキだ。ここは、植木なども育てているうちの近所の農園。
ゴージャス!!と英語圏の人なら言うだろうな。きょうは気温が25度くらいまで上がった。30度を超えた地方もあったという。春爛漫である。
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週刊新潮が火をつけた、福田淳一財務次官のセクハラ疑惑が急展開。
麻生太郎財務大臣は4月17日、被害にあったという女性が名乗り出てこなければ、事実の認定はできない、という見解を示し、福田次官を守ろうとしたが、自民党からも圧力があって18日に福田氏が辞任。19日未明には、テレ朝が緊急の記者会見をして、自社の女性記者が週刊誌に情報を提供したセクハラの被害者だと発表し、財務省に抗議した。
福田氏はまだ「訴える」などと非を認めず、麻生財務相も謝罪の言葉がない。しかし財務省以外の世界では、事件の事実関係については決着した。安倍信奉者が、「あの録音は編集されている」、「謀略の可能性が」、「ハニートラップでは」などといちゃもんをつけていたが、もう黙ってね。
こんなツイートがあった。
《セクハラ加害者は自分の権力に無自覚と言いましたが、正確には「自覚的に無自覚」です。たとえ若くて美人の女性が相手でもその人が記者でなく財務大臣や米国政府要職なら、おっぱい触らせてと言うでしょうか?権力格差があることを分かった上で都合良く無自覚になる。卑劣極まりない加害者の特性です》(勝部元気 Genki Katsube)
そのとおりだな。
テレビニュースに映ったテレ朝の取締役報道局長を見ると、おお、篠塚浩さんじゃないか。
あれはもう30年も前の1988年、私が日本電波ニュース社のマニラ支局にいたころ。報道部の記者だった篠塚さんが東京からやってきて、ニュースステーション(今の報道ステーションの前身)の特集を一緒に作った。取材したのは、無期・長期囚が集められたモンテンルパ刑務所での腎臓売買疑惑。このネタは、当時刑務所にカメラを持ち込めた私の「キラーコンテンツ」で、三つの局で番組を作った。その結果、腎臓移植が政治問題化し、利権の温床を破壊したタカセに落とし前をつけさせようと、4人のガンマンが私を狙うようになり、フィリピンから命からがら逃げだすというドラマのような展開があった。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20071013
TBSの名物ディレクター、吉永春子さんと初めて会った、この腎臓移植の取材でだった。ネタがネタだけに、吉永さんの印象に残ったのだろう。その後、一つも一緒に仕事をしないのに気にかけてくれ、私の会社が危なくなり追い詰められたとき、「コーヒーでも飲みなさい」と30万円を私のポケットにねじ込んだエピソードは以前書いた。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20120107
テレ朝の篠塚さんはあのとき、25歳か26歳の駆け出しだった。素直でよくがんばる記者だったという印象がある。その後は局内でときどき顔を見かけて挨拶する程度だったが、「取締役報道局長」とは出世したなあ。えらいさんになっても堕落しちゃだめだよ。
テレ朝報道局として財務省に抗議したのはいいが、「当社社員が取材活動で得た情報を第三者に渡したことは、報道機関として不適切な行動であり、当社として、遺憾に思っている」とのコメントは納得できない。この問題に、いわゆる「報道倫理」を持ち込むのは筋違いだ。犯罪から身を守り、上司に説明するために必要だったと記者は語っている。
《専修大学の山田健太教授(言論法)は、今回の女性の行動について「人権侵害を防ぐための公益通報のようなもので問題ない」と指摘。取材内容を第三者に渡してはならないという原則は「取材先との信頼関係を保つための記者倫理であり、加害被害の構図といえる今回の関係においては当てはまらない」と話す。》(朝日新聞20日)
テレビやネットをみると、テレビ朝日を批判、揶揄する声がとても大きい。テレ朝を叩くのはいいが、主要な批判は、政府、財務省へと向かわせなければバランスを失する。そもそも、だれがセクハラしたんだっけ?
ところで、篠塚浩さん、報道局長のポストに就いたのが2014年。そして翌年はじめ、「報道ステーション」のコメンテーター、古賀茂明氏がスタジオで「I am not ABE」のボードを掲げるという「反乱」事件が起きた。そして古賀氏は番組から「降ろされ」てしまう。
これについて、古賀氏は外国特派員協会での会見で報道局長(篠塚さん)が自分を追い出したと語る。
《明確に今のところ、去年から報道局長は私の出演を嫌がっているという話があったということは聞いておりましたけれども、この間の1月23日の発言以降は「4月以降は絶対に出すな」という厳命が下っているというふうに。私は報道局長に直接言われていないので、直接聞いてみたいなとは思いますけれども、そういうふうになってます。》
篠塚さんが「やった」のか、聞いてみたいが、彼は正直に答えるだろうか。