今村復興大臣の「出ていけ」会見。
テレビでも繰り返し「撤回しなさい」「撤回しません」のやりとりが流れたが、以下は、J-CASTニュース記事からの少し詳しい経緯。
先月末、福島県が避難指示区域外からの自主避難者への住宅無償援助を打ち切った。まず、住民たちが国に提出した支援継続を求める署名について記者が尋ねる。
今村復興相は、「いや、まだ確認はしていません」。
続けて記者は、こうした自主避難者への支援が福島県など自治体に任されていることは、国の「責任放棄」ではないか、と詰め寄る。
今村復興相は、「地元の実情に詳しいのは県」という理由から、自主避難者の窓口は県とする体制を維持する、との旨を回答したのに対し、記者は繰り返し、国が対応に当たるよう求め、同様のやりとりが3度にわたって続く。
記者「これから母子家庭なんかで、路頭に迷うような家庭が出てくると思うんですが、それについてはどう責任を取るおつもりでしょうか」
復興相「国の役人が、ね、福島県の事情もその人の事情もわからない人たちが、やったってしょうがないでしょ? あるいは他の自治体の人が。だからそれはあくまでやっぱり、一番肝心の福島県が、やっていっていただくということが、一番いいという風に思っています」
記者「それは大臣自身が福島県の内実とか、なぜ帰れないかという実情をですね、ご存じないからではないでしょうか。それを人のせいにするのは僕は、それは......」
復興相「人のせいになんかしてないじゃないですか。誰がそんなことしたんですか。ご本人が、要するに、どうするんだということを決めて、」
記者「でも帰れないですよ、実際」
復興相「え?」
記者「帰れないから避難生活を送ってるんじゃないですか」
復興相「帰ってる人もいるじゃないですか」
記者「帰ってる人ももちろんいます。ただ帰れない人もいらっしゃる」
復興相「帰ってる人だってねえ、いろんなねえ、難しい問題を抱えながら帰ってもらってるんですよ」
(このあとさらにやり取りがあって)事務方から、会見終了の声がかかった。このため、復興相は「まあ、後で来てくださいよ。そんなこと言うなら」と、ひとまず矛を収めようとしたところ、記者が「責任を持って回答ください」と言いかけた。この言葉に、今村復興相がさっと顔を上げた。
復興相「責任持ってやってるじゃないですか! なんて、君は、無礼なこと言うんだ。ここは公式の場なんだよ(演台を小突く)」
記者「そうです」
復興相「だったらなんで無責任だなんて言うんだよ!(さらに強く叩く)」
記者「ですからちゃんと責任を......」
復興相「撤回しなさい!(指さしながら)」
記者「撤回しません!」
復興相「しなさい! 出て行きなさい! もう二度と来ないでください、あなたは!」
http://www.j-cast.com/2017/04/05294903.html?p=all
復興大臣なのに、自主避難者への立場や心情をまったく考えていないことにあきれるが、人間的にも要職には不適格ではないかと思う。安倍内閣は法相、防衛相はじめ不適格者ばかりなのか。
それにしても、あそこまで食い下がって質問した記者はいったい誰なのか。「無礼」も「失礼」もなく、当然のことを冷静にしっかり質問している。さらに、「撤回しなさい」「撤回しません」もまっとうな対応だ。しかし、日本の記者会見で、大手メディアの記者が、厳しい質問で政治家をたじたじさせることはめったにない。
ネット情報で、質問者が、西中誠一郎という人であることを知る。やはりフリーランスだった。大メディアのみなさんもこの気骨を見習ってほしいものだ。
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フォーク歌手の加川良が69歳で亡くなったという。小さな記事だった。私は彼の歌はあまり知らないが、拓郎の「加川良の手紙」はよく聞いた。いまでも最後まで覚えている。
拝啓 僕はとっても残念でした
君がホワイトジーンで なかったことが
スカートもいいけれど ホワイトジーンなら
もっと かっこよかったと思います
こんな詩でいいのか、と思わせる歌だが、けっこう流行った。実は、加川良が田中さんという人からもらった手紙を、拓郎がそのまま使ったのだという。加川良という名前も加山雄三、長谷川一夫、池部良からとったそうで、フォークの世界はかなりいいかげんだな。
昔を思いださせる訃報だった。