きのうの日曜、仕事で巣鴨の地蔵通商店街に行った。
「おばあちゃんの原宿」と呼ばれるところ。近づくと「よろしくおねがいしまーす」というスピーカーの声が聞こえる。選挙の街頭宣伝だ。
商店街入り口では、民主党海江田代表が演説しており、中に入ると、ワタミの渡邊美樹候補(自民)が笑顔で手を振りながら通りをねり歩いていた。
すぐ後ろから、桐島ローランド候補(みんな)の一行が握手戦術。【写真】お母さんの桐島洋子さんが同行、うぐいす嬢はさかんに「皆さまご存知の桐島洋子さんの息子さんです」とアピールしていた。
4のつく日は縁日で、きのう14日もそうだった。さすがに暑いのでどうかなと思って行ったら、けっこうな人波だった。もっとも常連さんに聞くと「いつもの半分くらい」だそうだ。
高齢者は投票率が高いから、縁日の巣鴨はねらい目である。
候補者といえば、双葉町の前町長、井戸川さんがみどりの党の比例代表で出ているが、どのくらい取るだろう。
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きのうの続き。
『常岡さん、人質になる』をよむと、まず、誘拐されるたびに、迷惑をかけてけしからん、危険な取材はやるべきでないと非難されることについて、常岡さんは「誰かが取材しなければいけない」という。
「取材自体は、これは誰がどんな形でやるかはとにかく、危険だろうと、予算があろうとなかろうと、望むと臨まざるとに関わらず、死のうと生きようと、問答無用で、やらなければならないのです」。そして・・
「この10年ほどの間に、現地で知り合った大勢の人たちが死んでゆきました。
信仰を守るために戦った人、民族の自由に殉じた人、秘密警察の人権侵害を許せず、たった一人で組織に立ち向かって暗殺された元スパイ・・・。
私なんかとは比べものにならない優れた人間性と気高い精神を持った人たちが、理想半ばで命を落としました。
そういう人たちに顔向けができるように、少しでも彼らがこの世に残そうとしたものを酌み取ってゆきたい、とも思います。
そのために私ができることは取材しかありません。
日本で注目されない戦争を取材しても儲かるどころか赤字だし、現地でもろくな目に遭いませんが、これからもごめんなさいと頭を下げつつ、今後はせめて誘拐だけはされないように気をつけて、向いていない戦場取材を続けていこうと思います」。
「人一倍臆病」な常岡さんは、強烈な使命感とロマンの持ち主だった。