朝鮮学校無償化でスパイ活動

takase222013-01-12

水曜日、スウェーデン大使館にはじめて行く機会があった。
館内に入ると入り口で「どんな御用ですか」と誰何されることなく写真展をやっているホールまで行ける。外観のデザインも館内も開放的だ。階段、壁などにスウェーデンから運ばれた木材が使われ、廊下に本棚が並んでいる。大使館らしからぬくつろいだ雰囲気が漂っている。
きょう12日(土)は夕方から一階ホールでTJUGONDAG KNUTのパーティがあった。残念ながら行けなかったが、これはクリスマスから数えて20日にあたる日(ほんとは13日)に「クリスマスにお別れを告げる日」を祝うのだという。
ワインやビールを飲みながら、スウェーデンの音楽とダンスを楽しんでクリスマスにお別れを告げるパーティで、申し込めば誰でも参加できる。楽しそうだ。
スウェーデン大使と会って面白い話を聞いたが、それはまたいずれ。
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今朝の「産経新聞」にこんな記事が。
朝鮮学校無償化でも内偵活動、逮捕の北工作員が反対団体に
北朝鮮の指示で諜報活動をしていた工作員大阪府警が断定した兵庫県尼崎市の運送会社社長、吉田誠一容疑者(42)=著作権法違反容疑で再逮捕=が、朝鮮学校への高校授業料無償化適用や補助金支出に反対している民間団体の動向を探る調査活動をしていたことが11日、捜査関係者らへの取材で分かった。

 朝鮮学校北朝鮮在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)の政治的影響下にあることなどから安倍晋三政権は無償化を適用しない方針を示したが、朝鮮学校をめぐる問題が北朝鮮工作員の活動対象にまでなっていた実態が浮かび上がった。
 対象となっていたのは、大阪を拠点に北朝鮮の人権問題に取り組む団体「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(守る会)。同会は朝鮮学校金日成(キムイルソン)主席、金正日(ジョンイル)総書記父子を礼賛したり、拉致問題を歪曲(わいきょく)したりする思想教育の児童・生徒への強要を問題視し、機関誌などを通じて無償化適用や補助金支出に反対する運動を続けている。
関係者らによると、吉田容疑者は無償化や補助金問題が議論になり出した平成22年ごろから昨年6月に逮捕されるまで、守る会の中心人物の一人で作家の萩原遼さん(75)らの活動内容や写真を入手し、朝鮮総連関係者らに伝えていたという。
 吉田容疑者は北朝鮮工作機関の指示で北朝鮮情報を扱う別の民間団体に潜入するなどし、北朝鮮に批判的な団体や人物の情報を収集していたことが判明しており、守る会の動向調査も工作機関の指示で行っていた可能性がある。
 萩原さんは「メンバーが写真を撮られるなど、動向を探られている気配はあった。朝鮮学校問題が教育議論を超え、北朝鮮の政治的工作の対象になっていたと改めて感じた」と話した。》http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130112/waf13011202010003-n1.htm
おやおや、私の知り合いのたくさんいる「守る会」、そして旧知の萩原さんが狙われていたのか。この団体は、朝鮮学校の教科書を入手して翻訳するなど、地道に無償化反対の論陣を張ってきた。
彼らは反対するのは、「拉致問題が解決していないから」という政府の議論とは一線を画しており、ましてや一部右翼が言う「朝鮮人はクニへ帰れ!」とそのものに反対する主張とは全く異なる、非常に説得力がある理由からである。一度、「守る会」HPで読んでみてください。
説得力ある運動だからこそ、総連(北朝鮮)は「守る会」が怖いのだろう。
この事件について、「守る会」の三浦小太郎さんはこう言っている。
「総連の方にも北朝鮮工作員の方にもぜひお伝えしたいのですが、守る会の活動には何ら秘密なところはないので、何か聞きたいことがあればぜひ直接聴きに来てほしい。(略)どうしたら無償化の対象になるか、学校がここ日本で生き残るためにはどうしたらいいかも教えてあげられるかもしれない」。
総連を毛嫌いして遠ざけるのではなく、「関与」して変えていくという姿勢がいい