朝鮮人虐殺の実態3

 これが「ご祝儀」報道というのか、テレビの新内閣の持ち上げ方は気持ちが悪い。
 「田舎から出てきた苦労人」なら誰でもいいのか?
 モリカケ桜を見る会、赤木俊夫さんの自死・・・みな「問題ない」と解明要求に蓋をして安倍内閣の闇を守り抜き、会見ではまともに答えずに質問妨害までしてきたことを不問にしていいのか。
 「練りに練った人選の内閣」って、どこが?
 それに閣僚紹介に、お見合いじゃあるまいし、趣味や特技を延々と紹介する必要がありますか。

 周庭さんも、日本の報道には首をかしげているよ。

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周庭さんのツイッターより

 自民党のいつもの爺さんたちが顔をそろえて「改革だ」なんていってもなあ。女性閣僚は2人だけで、うち一人はオリンピック用の橋本聖子自民党内に適当な女性議員がいないなら民間から登用すればいいではないか。

 気分転換に、去年末に発足したフィンランド内閣の中心閣僚を観てください。いかにも政治が変わりそうなイメージ。首相はじめ女性閣僚は12人

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 《北欧フィンランドで34歳女性のマリーン前運輸・通信相が現職として世界最年少の首相に就き、話題を呼んでいる。同国では連立5与党のうち3党の党首が30代女性で、マリーン氏を支える閣僚として政権に参画している。》(毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20191217/k00/00m/030/078000c

 そういえば5日のブログで紹介した、チェコを恫喝した中国に毅然と抗議したスロバキアの大統領も女性でした。ズザナ・チャプトヴァー(Zuzana Čaputová)さん、いま47歳。

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チャプトヴァー大統領のツイッターより

 私自身はジジイですが、やる気と良識のある若い人、とくに女性をどんどん政治の舞台に出していきたい。
 このままだと日本はほんとにガラパゴス化してしまいます。
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 きのうに引き続き、内閣府ホームページの「防災情報のページ」に載っている「災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 平成20年3月 1923 関東大震災【第2編】」から。

 関東大震災の際の虐殺は、朝鮮人だけでなく中国人も対象にされていた

 《「大島町事件其他支那人殺傷事件」の綴(レファレンスコードB04013322800)は、外務省内で回覧され大臣、次官をはじめとする関係者の花押が記された文書群である。その冒頭に収録された坪上(貞二)書記官「支那人ニ関スル報道 九月六日警視庁広瀬外事課長直話」には、「九月三日大島町七丁目ニ於テ鮮人放火嫌疑ニ関連シテ、支那人朝鮮人三百名乃至四百名三回ニ亘リ銃殺又ハ撲殺セラレタリ」とある。また、9月21日、亜細亜局「支那人王希天行衛不明ノ件」によれば、「本所大島町付近ニ於テ約三百名ノ支那労働者殺害セラレタル事実ハ、九月十六日、警視総監ノ出渕局長ニ言明(正力官房主事熱心ニ之ヲ裏書セリ)セル所」、と警視庁が外交問題となり得る中国人労働者大量殺害事件としてこの事件を外務省に伝えていたことがわかる。そして、11月8日、亜細亜局出淵(勝次)局長口述とある亜細亜局作成の「王希天問題及大島町事件善後策決定ノ顛末」では「(十一月)七日閣議散会後、内務大臣ヨリ本件ニ付キ相談シ度シトテ外務、司法、陸軍各大臣ノ集合ヲ求メ、四大臣鳩首協議中偶々総理大臣モ参加シテ本件ヲ議シタルガ、結局本件ハ諸般ノ関係上之ヲ徹底的ニ隠蔽スルノ外ナシト決定」したと記録されている。政府首脳は、事件被害者を中国人と理解しながら、公式にはそれを認めないことを決定したのである。》

 中国人の虐殺犠牲者もまた膨大だ。日本政府は、当時の中華民国との外交問題になることを恐れて、これを「徹底的に隠蔽する」ことにした。
 こうした政府の態度は、後世の調査に大きな支障をきたし、正確な犠牲者数を検証することを難しくした。

 さらに、少なからぬ日本人も殺害されていた

 《日本人の殺傷で特異なのは、9月16日の甘粕憲兵大尉による無政府主義者大杉栄とその内妻と甥の殺害事件(甘粕事件、あるいは大杉事件)である。これは、軍隊、警察による殺傷行為としては唯一、犯罪として軍法会議で裁かれ、甘粕大尉ほか1名が有罪判決を受けた。
 亀戸警察署での事件に関して、「刑事事犯等調査書」は、9月4日夜に亀戸警察署構内において自警団員4名と社会主義者10名が喧噪して制止できなかったため、警備にあたっていた軍隊が殺害したと記録する。
 この他、「兵器使用一覧表」には、軍隊による内地人の殺害として、5日に習志野廠舎収容避難民のうち反抗的態度をとった8名を憲兵分隊に護送中、暴行したため全員を刺殺した件及び5日に豊多摩刑務所で囚人の喧噪を鎮めるため1名、6日に逮捕して王子署に護送中の社会主義者のうち暴行に及んだ1名を、それぞれ射殺した件が記載されている。
 「刑事事犯等調査書」には、民間人が朝鮮人と誤認して日本内地人を殺傷した事件として、8つの府県で9月2日から7日までに46件を挙げている。これにより死亡した内地人58名、負傷者31名関係する同日現在の起訴者は187名、起訴猶予者19名である。警視庁の『大正大震火災誌』によれば、このうち東京の1件は朝鮮人を隠匿したとして、内地人を内地人と認識しながら殺害した事件である。》

 社会主義者朝鮮人をかくまった人、日本語の発音がちょっとおかしいことを理由に朝鮮人と疑われた人など、日本人を日本人が殺す事件も数多く起きていた。

 《以上、公的記録を見ても、震災直後に殺傷事件が多発したことは明らかである。そして、これらは殺傷事件の全貌を示そうとした調査ではないので、この他にも殺傷事件が発生していたことは確実である。もちろんすべてではないが、軍、警察、市民ともに例外的とは言い切れない規模で武力や暴力を行使したことは、重く受け止める必要があろう。》

 「軍、警察、市民ともに例外的とは言い切れない規模で武力や暴力を行使した」、つまり大規模な虐殺があったことは内閣府のHPでも明確に認めている。このことをあらためて確認しておきたい。

 さらに、《軍隊や警察、新聞も一時は流言の伝達に寄与し、混乱を増幅した》、《過去の反省と民族差別の解消の努力が必要なのは改めて確認しておく。その上で、流言の発生、そして自然災害とテロの混同が現在も生じ得る事態であることを認識する必要がある》、《時代や地域が変わっても、言語、習慣、信条等の相違により異質性が感じられる人間集団はいかなる社会にも常に存在しており、そのような集団が標的となり得る》として、今後の防災上の教訓にもすべきだとこの文書は指摘している。

 「異質性が感じられる人間集団」への差別、ヘイトスピーチなどをなくしていく日常的な努力をしていきたい。