「24時間しか残されていない」との声明届く

また、「イスラム国」がらみの事件。
リビアの首都トリポリで、「イスラム国」に忠誠を誓う地元の過激派組織が、コリンシア・ホテルを襲撃し、犯行声明をインターネット上に投稿した。
警備員3人が死亡し、武装勢力が人質を取って立てこもったが、深夜のニュースでは犯人グループ3人が自爆したという。
このホテルには、8年前のリビア取材のさい、立ち寄ったことがある。トリポリ随一の高級ホテルで外交官や商社マンはここを定宿にしていた。外国の要人がくるホテルなので狙われたのか。
世界のイスラム国過激派のなかで、「イスラム国」が急速に求心力をつけてきた。
ナイジェリアの「ボコ・ハラム」はじめ各地のイスラム過激派が、次々に「イスラム国」への忠誠を誓いテロを起こしている。ますます危ない世界になっていく。

ここまで書いたところに、後藤健二さんの新たなメッセージが入ったとのニュースが。
ユーチューブで見ると、「後藤健二の家族と日本政府への第二の公開メッセージ」という英語のタイトルのあと、ヨルダン人パイロットの写真を胸の前にかかげる後藤さんの静止画像が出て、それをバックに男性の読み上げる英語のメッセージが流れる。「私は後藤健二です」と言う声は、後藤さんに間違いない。
「妻、日本国民、日本政府」と呼びかけたあと、24時間しか残されていないと厳しい内容がつづく。

《私は、これが私の最後のメッセージになると告げられた。
また、私の解放の障害になっているのは、ヨルダン政府がサジダの身柄引き渡しを遅らせていることだけだと告げられた。日本政府に、ヨルダン政府に対してあらゆる圧力をかけさせよ。
時間は非常に少なくなっている。私とサジダの身柄交換だ。これを理解するのに何が難しいのか。彼女は十年間囚人で、私は数か月の囚われ人だ。その彼女と私との直接の交換だ。
ヨルダン政府によるこれ以上の遅れは、ヨルダン人パイロットの死、その後の私の死に責任があることを意味する。
私には24時間しか生きる時間が残されていない。パイロットにはもっと少ない時間しかない。我々二人を死なせないでくれ。これ以上の引き伸ばし戦術は、我々二人の殺害を意味する。いまボールはヨルダン側にある。》

私はこのまま長引くかと思ったが、切羽つまってきた。かなり厳しくなった。
24時間は本気だと思う。
パイロットは後藤さんより少ない猶予時間しかないと告げて、二人の殺害予告をしてきた。

祈って見守るしかない。
それにしても、特番に切り替えて、これを報じるのがNHKだけであることに違和感を感じる。世界が注視するなか、同胞が殺害予告を受けているというのに・・