後藤健二さん処刑さる―日本にとっての9.11

後藤健二さんが殺害された映像が流れ、二人とも殺される最悪の結果となった。
斬首という残酷な処刑方法に慄然とする一方で、今後の日本の進路と日本人の安全を考えると非常に心配になる。

今回の事件は、「日本にとっての9.11」と言われている。
日本が、米英とならぶ「イスラム国」の「敵」とされ、日本人がテロの標的とされる大きな転機になったからだ。
後藤健二さんの処刑者が読み上げたメッセージは以下だ。

《日本政府へ。
お前達は悪魔の有志国連合の愚かな同盟国と同じだ。我々が、神の恵みにより、権威と力を備え、お前達の血に飢える軍隊を持つイスラム・カリフ国であることをまだ理解し­ていない。
安倍よ、勝ち目のない戦いに参加するというお前の無謀な決断のために、このナイフは健二を殺すだけでなく、お前の国民を場所を問わずに殺戮し続けるだろう。
日本にとっての悪夢を開始しよう。

イスラム国」のインターネットラジオは1日、「イスラム国は期限が来たあと、2人目の日本人の人質を殺害した。広報部門の『フルカーン』を通じて、日本人の捕虜の後藤健二の映像を公開した。日本が、イスラム教徒に対する『十字軍』の同盟に参加したからである」と述べた。

場所を問わずに日本人を狙う、日本にとっての悪夢がはじまるとはっきり表明している。シリア周辺国にいる日本人は厳重警戒すべきだ。国境周辺には多くの日本人取材班がいるが、早く引いた方がいいかもしれない。
また、その他のイスラム過激派が活動している諸国を旅行中の日本人も注意すべきだ。
イスラム国」への忠誠・支持を表明した組織は、世界15か国に29組織もある。
イスラム国」を叩けば済むという話ではないのだ。

大変な時代に突入した。
きょうという日は、歴史に刻まれる日になるだろう。