岸田文雄内閣はきょう、衆院を解散した。首相が決まったと思ったら、すぐに総選挙。19日公示、31日投票だ。せわしい。
衆院選は、与党が定数の3分の2を超えて大勝した2017年10月以来4年ぶりとなる。
野党は、289小選挙区のうち、およそ220の選挙区で日本維新の会を除いた野党候補の一本化ができた。「市民連合」の尽力が大きい。
政権交代には届かないまでも、安倍内閣の呪縛の下にある岸田首相の政治姿勢を変えるには、与野党伯仲にもっていくしかない。
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ヒットしている映画MINAMATAにかかわる写真展を先日(8日)ハシゴした。
桑原史成さんの「MINAMATA」と石川武志さんの「MINAMATAユージン・スミスへのオマージュ」。映画がらみでメディアに取り上げられたこともあって、どちらも盛況だった。
桑原さんは1960年から水俣を撮り始め、その写真にユージン・スミスが触発されたという伝説の写真家。85歳というのにお元気で頼もしい。2年前の土門拳賞の授賞式でお会いして以来だ。
桑原さんとは1985年ごろからのお付き合いで、89年には、サハリンの残留朝鮮人の取材でご一緒したことがある。
桑原さんは写真学校を出たあと、有名写真家の助手になるキャリアは時代遅れだと思い、何かテーマを決めて自分で道を切り開いていきたいと思った。たまたま呼んだ週刊誌に水俣病のルポが載っていて、そこに行こうと決めたという。そして、最低3年は通うと決めて写真を撮り続けるうちに注目されるようになった。文字通り石の上にも3年。
若者は何かおもしろそうなことがあれば桑原さんのように、深い問題意識などなくても飛び込んだらいい。そして、ある程度何かめどがつくまでやり続ける。「継続は力なり」。桑原さんの経歴からこんなことが言えるのではないか。
http://www.takeuchi-studio.jp/gallery_em/
石川さんはユージン・スミスの助手として3年の水俣取材の裏表を知る生き証人。来場した人たちが映画MINAMATAの虚実を微に入り細に入り質問して盛り上がっていた。
私はまだ映画をみていないのだが、重要なシーンで、いくつも事実とは違う形に描かれているようだ。映画は「事実にもとづく」とうたっている以上は、事前に石川さんへの聞き取りがあってしかるべきだったと思うのだが、映画製作側からは何の接触もなかったそうだ。
https://www.ricoh-imaging.co.jp/.../2021/10/20211007.html
映画のおかげで、私を含むたくさんの人が、水俣に再び思いを寄せる。映画を観たらまた感想を書こう。
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人出が多く、にぎわいに驚いた。コロナ禍で、どこもお祭りは中止続きだったので、提灯の下に人がひしめいているのがとても新鮮に感じる。ああ、これが祭りなんだな、と。
お目当ては、水族館劇場、さすらい姉妹の公演。
縁日の神社の境内で、飲んだり食べたりしながら、これこそ正統派の芝居見物。いい雰囲気で、私も屋台の焼きイカとビールで芝居を待つ。
演目は「モスラ」。
いきなりシリア北部の設定でクルド兵士が登場、そこから60年安保の国会前、香港の雨傘革命と、水族館劇場らしいめくるめく展開。その節目節目に、昔の映画でザ・ピーナツが歌った「モスラ―や、モスラー」が流れる。堪能した。
《昨年から引き続く感染症パンデミックのなか、太子堂・八幡神社では神輿こそとりやめたものの例大祭がとりおこなわれた。たくさんのひとびとがお祭りを楽しむなか、さすらい姉妹は恒例となった奉納芝居を上演、100名を大きく超える観客衆の喝采をあびた。先週すでに羽村・宗禅寺で幕を開けた「モスラ」の三茶ヴァージョン。タイトルに惹かれてか子供たちの姿も多かった。福島出身の音楽家、古関裕而のなつかしい「モスラの歌」が流れた戦後アメリカの支配下にあった日本の安保闘争、中東のロジャヴァ革命、香港の雨傘デモと民主化運動のうねりを物語に練り込みながら、母なる地球の存続という大きなテーマが浮上する涙と笑いの新作に投げ銭がとびかった。》(水族館劇場ツイッターより)
《これから来春の野戰攻城にむけてイベントは目白押し。眼をはなすことなかれ》とのことで、楽しみだ。