先週、山形に帰っていた。母は東京に移り、いまは誰も住まない実家を処分するためだ。
主がいない庭に無花果（イチジク）がたくさん実をつけている。数年前、どうせ管理できないからと、母が根っこから切ったというが、そこからまた枝を延ばして大きくなった。すごい生命力。
空き家にしておくと、建物は荒れ、草は生え放題になり、近所にも迷惑だ。住んでいなくても、固定資産税や電気・水道料金、町内会費の支払いなどの出費もかさむ。雪国なので、冬囲いや屋根の雪おろしの手配もしなければならない。母は高齢で家のメンテナンスがむずかしくなっている。
次はお墓の維持だな。どうしようか・・。
田舎から都会に来た人の多くが直面する問題だが、実家のまわりが空き家、空地ばかりになって寂れていくのを見ると、日本はいったいどうなってしまうのだろうと心配になる。
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夜7時のNHKニュースで、各党党首へのインタビューがあった。
岸田首相、コロナ対策を聞かれても、拉致問題を聞かれても、「しっかりと対処したい」としか言わない。「しっかりと」と何度繰り返したことか。誰か数えていないかな。記者の質問に対する具体的な内容がないのだ。あまりに空疎な答えに驚く。
ほぼ国民的合意があると思われる選択的夫婦別姓にも、まだ国民的議論が足りていないとして、手をつけないという。こんな微温的な改革もできないようでは、これまでの安倍・菅政権の延長にすぎない。選挙では痛い目にあわせないと。
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きょう、北朝鮮がまた弾道ミサイル2発を発射したとのニュース。
《首相は福島市で記者団の取材に応じ、「先月来、連続してミサイルを発射していることを遺憾に思う」と述べ、北朝鮮を非難した。（略）
首相は「引き続き、事態の把握、情報収集にしっかり努めていかなければならない」と強調。衆院選公示日に発射されたことに関しては「北朝鮮の意図について、予断するのは控えたい」と述べるにとどめた。》
「遺憾に思う」？ それだけ？
さらにあきれるのは、記者が、北朝鮮のミサイル発射は衆院選公示日に合わせたのかと質問したらしいこと。テレビのスタジオでは、記者が、米韓の高官がワシントンで北朝鮮の非核化について協議していることをあげ、「ミサイル発射は、米韓にゆさぶりをかけようとしたものとみられます」と解説した。
前から繰り返しているが、核・ミサイル開発には、北朝鮮のような小さな国が傾くほど膨大な資金と最高の人材、資源を投入しなければならない。（実際、国が傾いている）
ミサイル1基を打ち上げるのにも大変な金と労力を要する。政治的メッセージを送ったり、外交的な「ゆさぶり」をかけたりするために核開発をし、ミサイルを打ち上げるなどありえない。
そもそも、これだけひんぱんに各種の新型ミサイルの発射実験をしているのを、いちいち何かの政治的思惑で解釈することははじめからバカげている。
北朝鮮は「実際に使える」核ミサイルを必死に開発しているとしか私には考えられない。発射実験は単純明快に、性能向上のためである。
実際、軍事の専門家も近年の北朝鮮ミサイルの性能向上にはめざましいものがあるという。日本を射程に入れるとみられる新型ミサイルには。低空で軌道を変えながら目標地点に達するものもあるとされ、これだと迎撃はほぼ不可能となるだろう。
ミサイル迎撃の基本は、飛んでくるミサイルが放物線を描くことを前提に軌道を計算して撃ち落とすもので、放物線以外の変則軌道であったり（巡行ミサイルなど）、一つのミサイルからいくつもの弾頭が分かれて落ちて来る（多弾頭ミサイル）場合には対応できなくなる。
北朝鮮の核・ミサイル開発を、政治や外交の駆け引きを目的にしていると解釈するのが当たり前になっている日本は、それを深刻な軍事的脅威と考えたくないという心理が働いているのではないか。
これこそ、平和ボケというものだ。
