きのうの午後は猛暑だったが、畑に出た。
草むしりと耕運のあと、白菜とスナップエンドウの種まき。収穫は、モロヘイヤ、空心菜、ナス、トマト、枝豆、ニラ。ニンジンが伸びてきたので間引きした。これをどうしようか。
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愕然とさせられるニュースがいくつも重なり、怒っている。
まず、東京都の若者向けのワクチン接種のドタバタ騒ぎ。
「若い人は予約なしでワクチン打てます」とやってみたら、午前3時から並びだすという大行列になって、ほとんどが接種できず。「じゃあ明日は抽選で」とやったら、こんどは抽選券を求めて、さらなる大行列ができ、「当たり」は6分の1でほとんどが無駄足になったという、もう冗談のようなニュース。
この大行列がコロナ感染を招くかも? いや、それより先に熱中症の心配をしなくては。抽選なんかネットでやればいいじゃないか。さすがデジタル後進国だな。
大混乱について小池百合子都知事が「密でしたよね。工夫して欲しいですよね。現場で」とコメント。あきれた。この国では首相も知事も自分の落ち度を決して認めないらしい。
「1日200人程度を接種するはずが、初日は想定より100人多い300人に接種することを決め」たというが、そもそも、こんな少量ですむわけがない。ここは離島か?
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アフガンで日本が歴史に残る大失敗をした。
アフガニスタンの日本人や日本大使館の外国人スタッフらを退避させるために派遣されていた航空自衛隊の輸送機は25日から27日にかけて複数回カブールの空港に降り立ったが、結局26日にアフガニスタン人14人を、27日に日本人1人を隣国パキスタンに運んだだけだった。14人のアフガニスタン人は、日本大使館や国際協力機構(JICA)の職員ではなく、第三国から要請された人たちだった。
外務省によれば現地に残る日本人はごく少数で、退避を希望していないという。問題は退避を希望する日本大使館やJICAのアフガニスタン人スタッフとその家族ら約500人で、置き去りにされてしまった。
退避作戦はこれでいったん終了となる。
《政府は、カブールの空港内で活動していた外務、防衛両省の支援要員をいったん撤収させた。だが、輸送機をイスラマバードに待機させており、「退避に向けた努力を継続する」としている》(朝日29日)
一方、韓国政府に協力し働いていた現地人とその家族391人(今月生まれた新生児3人と子ども約100人を含む)は25日、無事にカブールを脱出することに成功した。
韓国ではこれが「カブールの奇跡」と称えられている。
一方、28日の韓国紙「中央日報」は、日本の失敗を「日本、カブールの恥辱」との見出しで伝えた。
まさに国辱と言っていいが、名誉の問題より前に、たくさんの生身の人々の命を救えるか否かという人道の問題である。
アフガンでは、「アメリカ側」である日本政府に協力したアフガン人はみな恐怖に脅えている。
JICAの《アフガン人職員(40)は2008年から勤務し、教員研修などの事業に携わってきた。今年に入り、イスラム主義勢力タリバンから「JICAを辞めてタリバンに加われ」と脅された。尾行されたこともあり、東京のJICA本部に救出を求めるメールを送っていたという。》(読売28日)https://www.yomiuri.co.jp/world/20210828-OYT1T50358/
こうした協力者とその家族で退避を希望する人が500人いるというのだ。日本政府は、退避作戦を成功させられなかった責任と教訓を明らかにするとともに、置き去りにしている現地の人を一人でも多く救出する真剣な努力を続けるべきだ。
なぜ日本と韓国の退避作戦がこれほど違った結果になったのか。
一つは日本の動きが遅く、26日の空港近くで起きた爆弾テロの後は、タリバンの検問が厳しくなって空港に近づけなくなったことだ。韓国は爆弾テロの前に希望者を空港に運び込んでいる。テロの前後でまずは明暗が分かれた。
《韓国メディアによると、現地での作戦初日の24日には、徒歩で空港に集まることにしていたが、26人しかたどり着けなかった。そのため、翌25日にはバスを使った方法に切り替えられた。韓国大使館の現地のメール連絡網を使って場所を伝え、6台のバスで合わせて365人が集まった。バスには米軍が乗り、検問ではタリバン側と直接交渉を行うなど協力を得て、空港に入ることができたという。》(日テレ)
いったん退避した韓国大使館員がまたカブールに戻って移送支援に携わったことも成功の要因だったという。
《タリバンがカブールに侵入した直後にカタールに撤収し、アフガニスタン人の韓国内への移送を支援するために22日にカブールに戻った駐アフガニスタン韓国大使館職員らの素早い措置が大きな役割を果たした。》26日『ハンギョレ新聞』より
https://news.yahoo.co.jp/articles/74d8f5dd03d90b1296851a95a2928ff3d102906d
一方、日本の大使館員は国外退避したままだったようだ。
《韓国の駐アフガニスタン大使館の外交官らは、タリバンがカブールに侵入した直後、いったんカタールに撤収している。しかし、今回の現地職員らの移送支援のため、外交官ら4人が22日に再びカブールに戻った。現地職員らとの連絡やバスの手配など、韓国政府は彼らの早期投入が「何より重要だった」と評価している。
「必ず助ける」との約束通りカブールに戻り、同僚の現地職員と抱き合って涙するキム・イルウン公使参事官の姿は韓国メディアに大々的に伝えられた。キム公使参事官は帰国後のインタビューで「空港に行く途中でタリバンにバスを止められ、14~15時間、閉じ込められた」「全員を連れて帰ることができ、国家の品格と責任を示せた」などと振り返った。
一方で、現地の大使館員が国外退避した状態の日本のオペレーションが、より困難なものになったことは想像に難くない。》(日テレ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/785a2455978416baea2b350a36fd36da8cd41019
日本政府の動きの遅さや手配の拙劣さは、コロナ対応でも見られる危機意識の低さ、危機管理能力の低さからくる。
カブール陥落をどれほど深刻な状況ととらえていたのか。「総裁選がどうした」などとやっている場合ではない。茂木外相はこの時期、イランなど中東を歴訪していた。
「朝日」の記事に気になることが書いてあった。
《過去に約5年、JICAのプロジェクトで働いたアフガニスタン人の30代男性は、朝日新聞の取材に「どうして家族を置いて、私だけ逃げられるというのか」と話す。元上司から、日本政府は配偶者と子どもの同行ができる現職スタッフと違い、男性のような元スタッフには家族帯同を認めていないと聞いた。
現在、カブールで妻と幼い子ども6人と暮らす。男性は治安悪化で日本人職員が一時的に国外退避し、遠隔で仕事を進めなければならなかったときも、現地で事務所を守った。
外国機関のために働いていたことがタリバン側に知られたらどうなるか、大きな不安を感じている。JICA関係者は「現地スタッフは、政府といま連携しながら対応している」と話す。》https://news.yahoo.co.jp/articles/e8a20f87587ff0bf8ae37561605be4f1a73c3a1a
日本政府の言動を、いま世界中で日本に協力している人々が見守っている。