貧困家庭から首相になれるフィンランドは幸福度NO.1

 明けましておめでとうございます。
 氏神神社の内藤神社に初詣に行く。お神酒、おでん、甘酒をいただきおみくじを引くと末吉。他人と気持ちが通じずに争いごとが起きるが、じっと我慢していると少しづつ運が開けるという。どんな年になるのやら。

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 年末に年賀状を出す余裕がなく、きょうが賀状書きの日となった。面倒だが、ご無沙汰している人の消息を年賀状はかろうじて知らせてくれる。
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 年末、「はやく世直ししなければ!」とせっつかれた記事があった。池上彰の「新聞ななめ読み」(12月27日付朝日新聞)より。
毎日新聞夕刊2面の「あした天気になあれ」というコラムに、こんな記事を見つけました。
 〈フィンランドで世界最年少の女性首相が誕生した。サンナ・マリーンさん、34歳。1児の母。新内閣の閣僚は女性が12人、男性7人。しかも連立政権に参加する他の4党の党首は全員女性という〉
 〈もっとも、私が今回、マリーン首相誕生のニュースで一番心を動かされたのは、その若さでも性別でもない。彼女の経歴だ。
 幼い頃に父親のアルコール依存が原因で両親が離婚。貧困を経験した。本人が「レインボーファミリー育ち」と語るように、その後、母親とその女性パートナーに育てられた。中学までの成績は振るわなかったが、高校や自治体の運営する施設で自分の居場所や仲間を見つけ、親族の中で初めて大学進学を果たした。「私を救ってくれたのは福祉制度と学校の先生」と政治家の道を志したという〉

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サンナ・マリーン首相

 フィンランドは幼稚園から大学まで学費が無料。だから貧困の中からでも大学進学のチャンスがあり、首相までの道が開けます。コラムの記者は、こう文章を続けます。
 〈ため息が出た。今の日本でこの人生は可能だろうか。ひとり親世帯の貧困率が5割を超え、生活保護世帯や養護施設出身者の大学進学率は極端に低く、文部科学相が教育機会を語るのに「身の丈」などという言葉を持ち出す国なのだ〉(略)
 国連の国別幸福度調査でフィンランドは2年連続の首位であるのに対して、日本の幸福度は世界58位。その理由が、これでわかろうというものです。》

 日本の社会は「底が抜けた」とも表現されるほど酷い状況で、絶望したくなるが、世直しが遅くなればもっと大変なことになる。
 以前スウェーデン大使から、政治が変われば社会は見る見るうちに変わりますと言われたことを思い出した。https://takase.hatenablog.jp/entry/20160225
 あきらめずに少しでも前に進まなければ。
 今年は、「世直し」についてもっと考えていきたい。