栗の実が大きくなってきた。いよいよ夏も終わりに向かっている。夜、草むらからさかんに虫の音が聞こえる。コオロギか。
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トランプ大統領は、デンマークからグリーンランドを買うだの、ハリケーンが米国に上陸する前に核爆弾で破壊することを提案するだの、ますますその「地」をあらわにして世界中を呆れさせている。そのトランプ氏にあくまでも忠実なポチぶりを発揮しているのが安倍首相だ。
米中経済戦争で中国に売れなくなった米国の農産物を、日本が引き受けて買いましょうと安倍首相が約束したそうだ。おいおい。
「中国が約束を守らないから、米国ではトウモロコシが余っている。その全てを日本が買ってくれ、農家はとても幸せだ」
トランプ氏は二十五日、仏ビアリッツでの日米首脳会談でこう語った。安倍首相は「日本では害虫被害に悩まされており、民間に追加購入需要がある」と応じたという。
しかし、「害虫被害」は爆買いをとりつくろうための根拠のない言い訳に過ぎないようだ。
《日米首脳が25日の会談で合意した米国産飼料用トウモロコシの大量輸入について、農業関係者から疑問の声が上がっている。
菅義偉官房長官は27日午前の会見で、安倍晋三首相が表明した大量輸入について「(日本国内で)供給が不足する可能性がある」と説明した。日本では、7月からガの幼虫である「ツマジロクサヨトウ」の発生が確認されていて、九州地方を中心に11県で被害が出ている。そのため、米国から年間輸入量の3カ月分にあたる275万トン程度が輸入される見込みだという。トランプ米大統領は日本の輸入額について「数億ドル(数百億円)」と述べている。
では、ツマジロクサヨトウの被害はどの程度なのか。275万トンを輸入するということで、すでに供給不足になっているのかと思いきや、農水省に確認したところ「現状で営農活動に影響は出ていません」(植物防疫課)と話す。発生が確認された地域では、大量発生を防ぐために防除や早期の刈り取りを促しているが、作物への影響はわずか。「現時点で被害量はまとめていません」(同)という。》(https://dot.asahi.com/dot/2019082700038.html?page=1)
さらに、米国から輸入するのは実を使用する「デントコーン」と呼ばれるトウモロコシで、日本で被害が出ている葉や茎を砕いて利用するトウモロコシ(サイレージコーン)とは性質が異なるという。
記事はこうまとめている。
《「害虫被害が限定的であることは調べればすぐにわかるのに、ほとんどのメディアがそのことに触れていません。安倍政権の説明を“忖度”してそのまま報道するとは、情けないとしか言いようがありません」(鈴木宣弘・東京大教授(農業経済学))
安倍政権は、トウモロコシの大量輸入に向けて新たな補助金制度を作るという。莫大な税金を投入して得られる“国益”とは何か。ただ、トランプ大統領が上機嫌であることだけはたしかなようだ。》(AERA dot.編集部/西岡千史)
売国外交と呼びたくなる安倍政権の外交・安全保障政策だが、これを54%もの人が「評価する」と答え、「評価しない」の31%を大きく上回っているという。(日本テレビの定例世論調査)
https://www.ntv.co.jp/yoron/?fbclid=IwAR1MdxX2BsswazKy509TUhsl8vdJxx-YNWYEPj3NoySUg2pWlHvu3fuksjI
愕然とする結果である。メディアの「忖度報道」の結果、人々に知らされていないからなのか。考え込んでしまう。