国会のバリアフリー化に分身ロボット採用なるか

 きのう急に仙台に出張することになり、一泊して帰ってきた。
 新幹線から見える田んぼの緑がさわやかでうれしくなる。

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 「れいわ新選組」から重い身体障害がある2人が初当選したことを受け、いま国会のバリアフリー化が本格的に進められている。
 「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の船後靖彦氏(61)と、生後8カ月で障害を負った重度障害者の木村英子氏(54)は手足が自由に動かせない障害を抱える。船後さんは声を発することもできない。

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舩後さん(右)と木村さん

 そこで、国会に「分身ロボット」OriHime(オリヒメ)の導入が検討されているという。
 弊社のプロデューサーのIさん は、以前からOriHime(オリヒメ)の先進性に注目して取材を続け、多くのテレビ番組を制作してきた。
 去年3月にはTBSニュース23の特集「難病の校長先生を卒業式に」で、ALSの教頭先生が自宅のベッドから、「分身」であるOriHime(オリヒメ)を使って卒業式にのぞむ姿を紹介している。http://jin-net.co.jp/archives/1675

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 OriHimeは、頭部に設置されたカメラとマイクで現場の様子を伝える一方、簡単な操作で首を振ったり、拍手したりの動作をし、声を発することができる。まるでそこに本人がいるかのような存在感がある。引きこもりや病気、介護や育児などの理由で自由に外出できない人たちが、自分に代わって社会参加する可能性を広げるユニークなロボットだ。
 生みの親は吉藤健太朗さん。OriHimeは彼が大学在学中に開発。その後設立した株式会社オリィ研究所のホームページには、《オリィ研究所は、入院患者が「当たり前の日常」を取り戻し、その孤独の解消を実現するためにスタートした会社である。どうしてこの会社が生まれたのか。それは、私自身も「孤独の辛さ」を痛感した一人であったからだ。》とある。https://orylab.com/

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 吉藤さん自身が、小学校5年生から中学校2年生まで不登校を経験したことが分身ロボット誕生につながったという。彼はまだ31歳の若さだ。大きな志を掲げてものづくりに挑戦する吉藤さんと分身ロボットOriHimeの今後に期待したい。