今回の選挙は案の定、低い投票率だった。
メディアの責任は大きいと思う。選挙期間中の報道ぶりも酷かったが、投票日翌日の22日(月)の朝のワイドショーにはあきれた。トップの話題は当然選挙結果かと思いきや、主要民放はどこも、お笑いタレントと吉本興業の内輪もめ。未明に最終の投票結果が出たばかりなのに。
マスコミにはほとんど無視された「れいわ新選組」が、比例区で2議席獲得という大成果を上げた。ALS筋萎縮性側索硬化症の患者、船後靖彦氏(61)と脳性まひの木村英子氏(54)の2人で、この二人が参議院に登院すること自体が、政治はどうあるべきかを考えさせる材料になる。ショック療法として期待したい。
当選した舩後氏は「弱々しく見えるが、根性だけは人一倍。これからが勝負」とのコメントを介助者が代読。車いす生活を送る木村氏は「私の姿を見て、地域に出ようと思う障害を持つ人が少しでも増えたらいい」と話した。
「れいわ」はネットでの発信、拡散で選挙を盛り上げたが、今後、ネットを通じた新しい政治活動が見られるかもしれない。
今回、投票率日本一は山形県で60.74%。もともと投票率が高い県だが、大接戦だったことも大きい。
結果は野党統一候補、新人の芳賀道也氏が279,709票で当選、与党の現役、大沼瑞穂氏の263,185票を退けた。差はわずか2万6500。
ウソのプロフィールを書いた大沼瑞穂氏(https://takase.hatenablog.jp/entry/20190714)を落選させたのを、山形県民の良識と讃えよう。
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節気はもう大暑(たいしょ)である。暦の上ではもっとも暑い時期。今年はこれまで雨が多く、気温の低い日が多かったが、週末あたりからじわりと暑くなってきた。
初候の「桐始結花」(きり、はじめてはなをむすぶ)が23日から。次候「土潤溽暑」(つち、うるおうてむしあつし)は28日から。8月2日からは末候「大雨時行」(たいう、ときどきにふる)。入道雲が出て夕立も来る。
日曜日の夕方、ホタルを見にあきる野市の横沢入(よこさわいり)に行った。20年毎年通っているのだが、今年はすっかり遅くなり、ホタル狩りの人は見当たらない。人影のないいつもの湿地に近づくと、ブワーと鳴き声をあげイノシシがダッシュして走り去った。
やはりホタルはいないな、もうあきらめて帰ろうとしたら、点滅するいくつかの灯りが見えた。おお、オクテのホタルたち。帰り道、まるで道案内をするかのように1匹のホタルがついてくる。ホタルを見ると、この一年亡くなった知り合いを思い出すと同時に、来年もホタルに会いにこれるだろうかなどと物思いにふけってしまう。
今年もよい夏が過ごせますように。