参議院選挙だ。
立法府が安倍内閣の横暴を全くチェックできない危機的な現状。与党の自公そして維新を一議席でも減らさなければ。1人区での野党共闘に期待したい。
比例区で注目したいのが「れいわ新選組」。山本太郎代表が、とんでもない選挙方針を発表した。
前回東京選挙区で当選した山本氏が比例代表から出馬する。しかも今回の参院選から導入される「特定枠」を用い、最低350万票ないと自身が当選できないようにした。まさに「背水の陣」、退路を断ったわけだ。
《「特定枠」は比例区で個人の得票と関係なく、優先的に当選できる制度。山本氏はこの枠の1位にALS(筋萎縮性側索硬化症)患者で全身まひギタリストの船後靖彦氏、2位に全国公的介護保障要求者組合書記長で重度の身体障害がある木村英子氏を割り当てた。「れいわ」がどんなに得票しても、山本氏の当選順位は3番目以降となる。過去の参院選の例では、比例区で3議席獲得するためには約350万票の得票が必要となる。
山本氏は「(特定枠の2人を)優先的に国会に送りたい。2人が受からないと山本太郎は受からないっていう話ですよ。背水の陣。身を切る改革ってこういうこと」と説明した。》
他に、女装で知られる東大教授、安冨歩氏、「セブン・イレブン」オーナーを9年つとめたコンビニ加盟店ユニオンの元副執行委員長の三井義文氏、北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫氏の兄、蓮池透氏などを擁立するという。
また《東京選挙区には、創価学会員で現執行部を批判している野原善正氏を擁立。同選挙区から出馬する公明党の山口那津男代表との“直接対決”に、野原氏は「山口さんには自分の胸に手を当てて、師匠(池田大作名誉会長)に顔向けできますか?と聞いてみよう」と意気込んだ。》https://news.livedoor.com/article/detail/16721946/
創価学会員を擁立することは、現在の公明党が「平和の党」の理念に反するとの学会内の声に呼応する動きだ。野原氏は沖縄創価学会壮年部。沖縄で公明党の県本部が辺野古反対を打ち出すなど、創価学会内でも矛盾が大きくなっているいま、注目したい。
山本太郎氏については、彼の放射能に関する言説に私は批判的だったが、近年「不法滞在」とされる外国人への処遇など他の議員が取り上げない重要な問題に取り組むなどの行動を見て、彼のような議員はぜひいてほしいと思うようになった。
https://takase.hatenablog.jp/entry/20180801
今回の参院選への関心はいま一つ。
そのなかにあって、「旬の人」を擁立する「れいわ」の選挙戦術は劇場型で、注目を集めるには効果的だ。
「世界を変えるのは、いつの時代も”空気を読まないバカ”である」と山本氏を応援する雨宮処凛氏が言っているが、空気を読みすぎる今の社会の雰囲気はもうけっこう。
「れいわ」の動きにはワクワクさせるものがある。選挙をお祭りにするのもおもしろい。
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一つお知らせ。アムネスティが以下の集会を開く。在日ウイグル人が初めて実名で中国当局の人権侵害を訴える画期的なイベントだ。少しでも実態が知られるようになってほしいと思う。関心のある方はぜひ。
ウイグル人証言集会~中国新疆ウイグル自治区・ムスリム強制収容を語る~
2009年7月5日の大勢の死者と行方不明者を出したウルムチ事件から、すでに10年が経とうとしています。新疆ウイグル自治区の人権状況は、悪化する一方です。
ここ数年、中国北西部の新疆ウイグル自治区では、テュルク系ムスリム、特にウイグル人が、突然公安警察などによって、教育施設をかたる収容所へ、強制的に収監される事例が大量に報告されています。
強制収容所には、世界的に著名な大学教授、芸術家、スポーツ選手などから農民、商人まで、ありとあらゆるムスリム・ムスリマが収監され、拘束者数は、ゆうに100万人を超えると言われています。劣悪な施設では、思想改造教育や拷問が行われ、死者も膨大な数にのぼっていると推察されます。
今回、日本在住ウイグル人が初めて、こうした公の場に実名で登壇し、自身や家族に何が起こったか、生の声をお伝えします。
また、強制収容所から奇跡的に生還したウイグル人女性が、インターネット中継の形で参加し、彼女にも現地の情勢を語ってもらい、新疆ウイグル自治区の人権状況を皆で考える場としたいと思います。
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2019/0706_8145.html