冬は天空が澄み渡っているように感じる。昨夜の満月は見事だったなと思っていたら、スーパームーンだったそうだ。深夜、4日0時47分に満月となり、視直径は33分22秒角。「最も近い満月は最も遠い満月に比べて、14パーセント視直径が大きく、30パーセント明るく見え」るという。(国立天文台のHP)https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2017/12-topics01.html
今夜もすばらしい。夜10時ごろ、月を眺めながら帰路を歩いてきた。お正月の2日には、月がさらに地球に近い距離で満月となるそうで、楽しみだ。
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いま、夜間中学について勉強している。
夜間中学とは、「生活困窮などの理由から,昼間に就労または家事手伝い等を余儀なくされた学齢生徒等を対象として,夜間において義務教育の機会を提供するため,中学校に設けられた特別の学級」をいう。(1985年(昭和60年)11月22日中曽根康弘内閣総理大臣答弁書)
戦後の混乱期をひきずる制度で、今はもう不要になったはず、と思う人も多いだろう。ところが事態は逆で、今こそ夜間中学は必要とされている。その証拠に、文科省は今年3月、夜間中学を大増設せよと号令をかけているのだ。
いま夜間中学が設置されているのは、8都府県25市区31校。これを「全ての都道府県に少なくとも一つは夜間中学等が設置されるよう」にせよと言う。(文科省から各都道府県の知事や教育委員会教育長あてに出された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針の策定について」)
教師や教育問題に関心の高い人でも、こんな指示が出ていたことを知らない人が多い。
夜間中学では、日本人以外にもさまざまな人々が学んできた。在日コリアン、中国残留孤児、インドシナ難民、近年ではアフガン難民、その他、さまざまな事情で日本にやってきたニューカマーたち・・。夜間中学は、社会の変遷を映す鏡のようだと言った人がいる。今では外国籍の人びとが、夜間中学で学ぶ8割を占めるという。
一方、日本人にはまた別の大きな問題がある。
「義務教育未修了者」、つまり小中学校で学べなかった人の数について衝撃的な報告がある。全国夜間中学校研究会等によれば、なんと160万5千人超、内閣総理大臣答弁書によれば約70万人もいるというのだ。(日弁連「学齢期に就学することができなかった人々の教育を受ける権利の保障に関する意見書」)
いったい日本の学校に何が起きているのか。
(つづく)