今年も暮れゆく。年ごとに一年がはやく過ぎるように感じる。
今年の世界の出来事でもっとも衝撃的だったのは、米大統領選におけるトランプ氏の勝利だ。議会選挙でも上院下院とも共和党が多数になり、トリプル・レッド(大統領・上院・下院がみな赤をシンポルカラーとする共和党がとること)を達成、第一期トランプ政権よりトランプ氏のやりたいことを前面に出してくるだろう。現に、氏が指名する次期政権の高官はみなトランプ氏個人に忠誠を誓う「お友だち」で固めている。
国際秩序の維持が破綻に瀕するいま、トランプ氏の極端な「アメリカ・ファースト」が致命的な打撃にならないか。グリーンランドを米国が保有するだのパナマ運河を米国に返還させるなど、正気とも思えない施策をぶち上げてもいる。
国際機関に対する忌避、無視も甚だしい。
トランプ第一次政権では、ユネスコを脱退、国連人権理事会からは脱退。UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の拠出金を凍結。さらにWHOは供出金停止して脱退方針をかかげた。おそらくこれは繰り返されるだろう。さらにICC(国際刑事裁判所)についてトランプ氏は関係者に制裁を科すとまで言っている。これはICCがイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出したことをトランプ氏が激怒したからだ。
UNRWAやユネスコはパレスチナ寄り、WHOは中国寄りというのがトランプ氏の言い分だが、UNRWAについては、イスラエルが来月から活動を禁止する法律を施行する。医療も食糧配布も状況がいっそう危機的になることが懸念される。
さらに、トランプ次期政権は国連諸機関への協力を断つだけでなく、同様の姿勢を同盟国に要求する可能性がある。例えば日本はICCの最大拠出国(15%)で所長には赤根智子判事が就任しているが、トランプ氏が「イスラエルの安全を脅かすICCへの制裁に同調せよ」と圧力をかけてくる可能性は十分にある。
トランプ次期政権に備えるとは、すり寄って歓心を買うことではなく、日本がめざす国家像を見据えて米国の都合に左右されないスタンスを確立することではないか。来年は日本にとってほんとうの試練の年になりそうだ。
私にとっては、とても収穫の多い、すばらしい一年だった。私にしかできないような世の中への貢献の仕方がほぼ見つかった。ただ、それはやることを増やし、困難なことも増えることを意味する。でもそれをどたばたもがきながら追及していきたい。好きでやっているのだから。
大晦日のきょう、近くの有名な蛇神社、東京・立川市の矢川弁財天に行く。思いなしか狛蛇が笑っているように見えた。来年は良い年にできそうな気がする。
紅白は高橋真梨子を久しぶりに観る。私より4つ上だが、まだ女の爽やかな色気を感じさせるのがうれしい。
今年も拙ブログを読んでいただき、ありがとうございました。みなさん、良いお年を。
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