きょうは自転車で野川公園に行った。
暖かい日差しを浴びて野球をする子どもたち、散歩を楽しむ家族連れの姿があった。春爛漫である。
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きのう12日のTBS「報道特集」でフリージャーナリストの遠藤正雄さんがキエフで取材した映像を流した。
遠藤さんのリポートによれば、市民の士気は高く、ロシア軍の首都侵攻に備えて土嚢を作っては重要設備を守っている。
日本のマスコミ企業が、政府の退避勧告(2月11日、外務省はウクライナ全土の危険情報を最高レベルの「レベル4」、「退避勧告」に引き上げた)に応じる形で退いているのに対し、フリーランスがウクライナに入り発信を始めている。
去年、遠藤さんがアフガンに一番乗りしたことを紹介したが、今回もフリーランスの先陣としてウクライナ入り。さすがである。撮影は新田義貴さんで、アフガンのときもこのコンビで取材していた。
現場での情報を得るために、戦場または戦場の近くにジャーナリストが行って取材すべきである。それなしに戦争全体の状況分析ができないし、戦争の本質も理解できない。
例えば、ロシア軍の進撃速度が予想より遅いのはウクライナ側からの激しい抵抗が続くからだという分析をよく聞くが、それはそもそも本当なのか?ロシア軍が意図的にゆっくり攻めてきているかもしれないではないか。ウクライナ側がどんな武器で、どんな部隊編成で、どんな戦術で戦っているのかを知った上でないと戦況の分析もできない。
日本のテレビは、欧米など海外通信社の映像やリポートを使っているが、やはり日本独自の視点で戦争を観ていくためには、日本の記者が取材すべきである。
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先日紹介した産院空爆事件。ロシアが、有名ブロガーが被災者を演技していたと非難したが、そのプロガー、マリアンナ・ビシェギルスカヤさんが無事出産したとウクライナの国連大使が写真を示し伝えた。ロシアの嘘は一つひとつ潰していかなくては。
さらにロシアは国連でとんでもないウソをついた。
11日、国連安保理はロシアの要請で緊急会議をひらいた。ロシアが「ウクライナ国内で米国が生物兵器の臨床で携わっている」と訴えたのだ。あまりにも荒唐無稽なデマで、ここまでくると気持ち悪い。ロシアという国は何をするか分からないと思い、恐ろしくなる。
しかし、そう思ってしまうことがロシアの術中にはまることだとの専門家の指摘も。
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ロシアでの情報統制は国民の目と耳を閉じるものだが、去年のノーベル平和賞受賞者、ムラトフ編集長が受賞のときのコメントに今を予告するような言葉があった。
「人々が民主主義を信じなくなれば、やがて民主主義に背を向けた国家が、独裁者を生み、戦争へと突き進むことになる」
民主主義にとってのメディアの重要性をいまいちどかみしめたい。