はじめにお知らせです。
【高世仁のニュース・パンフォーカス】No.17を公開しました。
テーマは「あなたは日本のために戦えますか?」(その2)です。このブログで紹介した日本人の権威・権力のとらえ方の異常性についても考えてみました。ご関心あればどうぞ。
・・・・・・
きょうも朝に自転車こぎ。
暑いが、「夏は暑いのが当たり前」と言い聞かせてアスファルトの上を走る。
道端のお地蔵さんや庚申塚などを見ると、無数の人々の祈りが凝縮されているように感じられ、愛おしい。
・・・・・・
きょうの刺さる言葉。
《脱原発派の多くの人は「多くの裁判長が原発の差止めを認めないのは、圧力に屈したかあるいは政権に忖度しているためだ」、「樋口裁判長が大飯原発を止めたのは圧力に屈しなかったからだ」と思っています。そして、私が自分の信念に従った勇気ある裁判をし、そのために名古屋家庭裁判所に左遷となったという話がまことしやかに語られています。話としてはとても面白いし、分かりやすいのですが、私は名古屋家庭裁判所への異動を左遷と思ったことはありませんし、結論に迷いはなかったので判決を出すことに勇気をふるう必要もなかったのです。これだけ危険な原発を止めないという蛮勇ともいうべきものを私はおよそ持ち合わせていません。》(下線部は原文傍点)
元福井地裁裁判長の樋口英明氏の言葉だ。(樋口英明『私が原発を止めた理由』旬報社P134より)
樋口氏は、2014年5月21日、関西電力大飯原発3・4号機の運転差止めを命じる判決を下し、さらに15年4月14日、原発周辺地域の住民ら9人の申立てを認め、関西電力高浜原発3・4号機の再稼働差止めの仮処分決定を出した。
この判決や決定については賛否あろうが、樋口氏という人間の器に感心させられる。
権力に「忖度」すること自体意識にのぼらず「勇気」さえ不要だったという。こういう、まっすぐな人がこの世にいることを知ると勇気づけられる。
自分もそうなりたいものだ。