「戦場」と化したミャンマー

 はじめにお知らせです。

 3月30日(火)21時(よる9時)から「気づきの宇宙史138億年」No.3「生命進化の奇跡」をZOOMでお送りします。
 これはシリーズ企画ですが、毎回独立した講座になっていますので、初めての方もどうぞ。参加方法は以下を参照してください。

bonfire-place.stores.jp

 ビッグバンから100億年、太陽系第3惑星に誕生した“いのち”。
 目に見えないバクテリアだった“いのち”は、何度も絶滅の危機をのりこえ、大脳が発達した霊長類へと進化していきます。
 その道のりは、驚きの連続です。
 ヒトの体と心は、数十億年の“いのち”の奇跡によってつくられました。
 私たちのルーツをたどりながら、つながりコスモロジーの「気づき」を楽しみましょう。

 今回は「原生代」に入り、いよいよ多様な生きものたちが登場してきます。
 植物と動物があらわれ、生命は海から陸に進出。恐竜の「絶滅」を経て哺乳類の時代が幕を開けます。
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 2週間ぶりに畑に行ったら、菜の花のような黄色い花が咲いていた。

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からし菜の花。アブラナ科で、ほとんど菜の花と変わらない

 近づくと、あらら、私の担当していた区画のからしだ。

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ブロッコリーアブラナ科

 ブロッコリーまで花をつけていて、とうがたった野菜を大量に持ち帰ることに。
 さぼるとこうなる。反省。
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 ミャンマーはきょう1日で90人以上が射殺されている。もはや戦場だ。
 《ミャンマーでは、27日軍の記念日の式典が行われ、ミン・アウン・フライン司令官は演説で、クーデターの正当性を改めて主張しました。これに反発し、27日も各地で抗議デモが行われましたが、地元メディアは治安部隊の発砲などで1日だけで少なくとも91人が死亡したと伝えています。》(NHK夜のニュース)

 軍がやっているのは、住民虐殺に近い。
 
 7歳の少女が殺害されたニュースが流れた。

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亡くなったキン・ミョー・チットちゃん’(7歳)(TBSより)

 《複数の現地メディアが家族らの話として伝えたところによると、第2の都市マンダレーで23日午後、少女の自宅に数人の兵士らが押し入った。抗議デモの参加者を捜していたとみられ、少女の父親に家にいる全員を集めるよう命令。少女は父親がひざの上で抱きかかえていたという。
 父親が周囲を見回すようなしぐさをしたのを兵士が見とがめ、誰かをかくまっているのかと詰問。父親は「全員がここにいる」と繰り返したが、兵士が父親に向けて発砲し、銃弾は少女の腹部にあたった。
 兵士は少女を引き渡すよう父親に命じ、「また撃たれたいか」と脅したが、父親は拒否したという。兵士らは少女の兄(19)を銃床で殴り、連れ去った。その後、家族は急いで少女を病院に運んだが、手遅れだったという。》(朝日新聞

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父親

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少女の遺体と家族

 いまや軍は、かってに市民の自宅に押し込んで一方的に銃撃している。

 TBS「報道特集」で取り上げた犠牲者は19歳の若い女性、チェー・シンさん(19)。友人によれば、特に政治に関心があったわけではない彼女が、クーデターは許せないとデモに参加。当日は、治安部隊と対峙して、「逃げないで」と周りを鼓舞していた。治安部隊が銃撃し、頭部に銃弾を受けて亡くなった。

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亡くなったチェー・シンさん(19歳)

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積極的にデモに参加していたという

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軍は埋葬された彼女の遺体を掘り起こして「検死」し埋め直してコンクリートで覆ったという。そして銃弾は軍のものではないと発表した。遺体を軍が勝手に掘り起こす事例が相次ぐ

 彼女は「自分が死んでみんな自由になるなら、命は惜しくない」と語っていたという。命がけで立ち上がっているミャンマーの市民に、敬意と連帯を表します。

 アジアのノーベル賞と言われる「マグサイサイ賞」を受賞したジャーナリスト、「ミャンマー・ナウ」の編集長のコ・スウェ・ウィン氏は、いま起きている事態は「もはや取り締まりではなく国民に対する戦争」だという。

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ミャンマー・ナウ」のコ・スウェ・ウィン編集長

 コ・スウェ・ウィン氏はかつて民主化運動に参加し政治犯として7年間収容された経験がある。彼はいまの思いをこう語る。
 「(軍は)経済さえ良くなれば人々は民主主義のことなど忘れると思っている。民主主義や自由、法の支配ほど大切なものはない。たとえ貧しくとも、正義のない世界に暮らすことは拒否する」。
 いま彼は身を隠しているが、こんご迫害されてもジャーナリストとしての活動はやめないという。この勇気に頭が下がる。

 東京では在日ミャンマー人などが東京・表参道などで大規模なデモを実施。
 「日本政府は軍事クーデターを認めないで」とシュプレヒコールを上げ、拘束が続くアウン・サン・スー・チー氏らの解放を求めた。

 彼らは、日本政府のどっちつかずの態度が「汚い」と批判した。はっきりと民衆の側に立ってくれというのだ。
 事態は「戦争」になっている。日本政府は、市民を支援する立場を明確に打ち出すことが求められている。