まだ暑い日が続く。
ほう!と注目したのが、「体操着の裾を出すと体温は4度下がる」という記事。前橋市の中学の先生が実験したら、シャツの裾を出した生徒の方が裾を入れた生徒より、運動した後の表面温度が4度も低くなったという。学校ではシャツの裾はズボンの中に入れなさいと指導しているし、普通の会社員も裾を入れた「ちゃんとした」かっこうをしないといけないのだろうが、熱中症対策としても、また省エネの観点からも、裾出しを認めたらどうか。
(裾を出した2人は青い部分が多く涼しいことが分かる)
ちなみに私は、東南アジアで10年暮らしたこともあって、裾出しが当たり前なのだが、「コティスエルト」という言葉(カリブ・スペイン語)があるのを初めて知った。「シャツの裾を、絶対ズボンの中に入れようとしない男の人」という意味だそうだ。「ちょうどいいサイズのシャツを着て、人生も着るものもリラックスしている男性」(『翻訳できない世界のことば』(創元社))という、ちょっとかっこいい意味らしい。よし、ずっとコティスエルトでいこう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018083002000158.html
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夏休みが終わり、新学期が始まるこの時期、とりわけ9月1日が、18歳以下の若い人の自殺が最も多いという。
若い人の死因のトップが自殺というのは、ほんとうに痛ましい。
生きる意味が分からないという人に、尊敬する思想家、渡辺京二の言葉を贈りたい。
「自分が生きていくということ、これが一番大事で、なぜそうなのかというと、この宇宙、この自然があなた方に生きなさいと命じているんです。」
「ビッグバンから始まった宇宙の進化が創り出したのが人間という存在である。ではなんのために、この全宇宙は、この世界という全存在は、人間というものを生み出したのであろうか。」
「人間は、この全宇宙、全自然存在、そういうものを含めて、その美しさ、あるいはその崇高さというものに感動する。人間がいなけりゃ、美しく咲いてる花も誰も美しいと見るものがいないじゃないか。だから自然が自分自身を認識して感動するために、人間を創り出したんだ。
そう思ったら、この世に存在意義がない人間なんか一人もいないわけ。(略)ごく平凡な人間として一生を終わって、それで生まれてきたかいは十分にあるわけです。」(『女子学生、渡辺京二に会いに行く』(亜紀書房)P223-224)
人間は宇宙が自己認識、自己感動する器官だというこの解釈は、以前も紹介したことがあるが、またあらためて書いてみたい。
なお、もし身近に悩んでいる若い人がいたら、とりあえずの相談先として、以下のようなことろがあるので教えてあげていただきたい。
チャンルドライン(電話/ウェブ)―18歳までの子ども
24時間子供SOSダイヤル(電話)―いじめに限らず、悩む子どもと親
Mex(ミークス)(ウェブ)―10代向け、カテゴリや手段によって相談窓口を選べる
生きづらびっと(ウェブ/LINE)―LINEやチャットで相談受け付け
東京シューレ(電話/LINE)―学校に行きたくない子どもや親