現実にあったオーウェル「真理省」

現実にあったオーウェル「真理省」
  (朝日川柳13日 東京都 鈴木稔)
 ジョージ・オーウェルの『1994年』は全体主義に支配される未来を描いた小説。主人公は「真理省」という役所で毎日、過去の文書の書き換えをする仕事をしている。公文書の捏造がわが国でも行なわれていたとは・・
 ジャーナリストの江川紹子さんのツイートから。
 財務省の決済文書の改ざんは、戦後営々と築いてきた(と思っていた)民主主義の基盤が足元で崩れていく感じがする。たかだか(と敢えて言うが)安倍政権が退陣するかどうかの問題というより、この70年はなんだったのか、というくらいの衝撃を覚えている。》
https://twitter.com/amneris84/status/973182452893073410

 メディアでは、「書き換え」か「改竄」か用語できれいに分かれている。
 「書き換え」が、新聞は日経、読売、産経、テレビはNHK、日テレ、フジ。「改竄」が、新聞は朝日、毎日、東京、テレビはTBSとテレ朝。
書き換えは「書き直す」、改竄は「(悪用するため)文字や語句を書きかえること」だという。どっちを使っても、とにかく真相究明に努めてほしい。

 週刊誌が勢いづいてきた。ひとつの大きな流れが出てきたように見える。女性誌をふくめ、いっせいに森友学園問題での文書捏造疑惑を報じている。さらに、
 加計学園問題でも公文書書き換え疑惑」!
 あす発売の『週刊文春』が、森友学園問題だけでなく、加計学園問題でも文書捏造が行なわれていた疑惑を報じる。森友にも加計にも登場するキーマンは誰かな?https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180314-00006556-bunshun-pol

 あの前川喜平さん(前文部科学次官)も声を上げる。
 《前川氏は自分が関わった加計学園問題と同じく首相の“おトモダチ案件”として疑惑を呼んでいる森友学園問題について、ある共通性が見いだせると話す。
 それは、共通の「司令塔」の存在だ。
 「森友問題も加計問題も地方と国が同時に関わり、国の中でも複数の省庁にまたがる案件。そういった多くのプレーヤーをうまく組み合わせて全体を調整する司令塔がいないと、うまくいかない。役所のどこを押せばどう動くかということを熟知した人間がいなければなりませんし、そういう才能を持った人なんて、そう多くはいません。官邸の中でも、私には今井尚哉首相秘書官(叔父は安倍首相と近い今井敬経団連名誉会長)、和泉首相補佐官くらいしか思い当たりません」(前川氏)》週刊朝日6月13日)

 きょう、改竄当時に理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官に対する証人喚問が来週にも行われる見通しになった。政府は佐川氏だけに罪をかぶせておしまいにする魂胆がミエミエだが、それを許してはならない。