今年も、オフィスの前の神田小川町交差点でチリンチリンと風鈴が鳴っている。
明日から山形では花笠祭りだ。
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北朝鮮がきのう「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイルを発射し、弾頭を日本の排他的経済水域(EEZ)に初めて落下させた。
昨夜の「報道ステーション」で後藤謙次氏が、なぜ今日打ち上げたのか、内閣発足の日に合わせたのか、それとも防衛白書が昨日出たからか、理由がわかりません、などと解説していた。日本では、北朝鮮の核・ミサイル開発はあくまで外交の手段で、ミサイル発射や核実験は毎回、何か特別な意図、目的があるはずと信じられている。だから、いつも「北朝鮮の思惑」やタイミングの意味を探すことになる。北朝鮮の核実験を「アメリカへのラブレターだ」と言った著名な識者がいるが、こういう解説がまかり通っているから、あの国がますますわからなくなってしまうのだ。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20160108
他の国と同じように、軍事的能力の向上に邁進していると素直に解釈すればいいのに。つまり兵器としての核ミサイルの性能向上を本気で着々と進めていると。
実験を重ねれば学習することができる。失敗しながらも、北朝鮮が着実に兵器性能を上げてきていると専門家は指摘している。とくに今回は発射の兆候がつかめていない。
《北朝鮮は今回のミサイル発射に関して事前通告せず、車両で移動できる発射台(TEL)を使ったとみられることから、周辺国や国際機関でも十分な兆候をつかめなかった。日本は迎撃ミサイルを搭載したイージス艦や地上配備型迎撃ミサイルのパトリオット(PAC3)を展開させておらず、国が各自治体などを通じて緊急事態を知らせる「Jアラート」の発信もなかった。政府関係者は「もし日本の領土まで飛んできても、迎撃できなかっただろう」と打ち明ける。》(毎日新聞)
金正恩時代の4年で弾道ミサイル発射は33発となり、金正日時代18年間の16発の2倍を超えた。兵器開発を一段と加速しているのである。日本への脅威のレベルは確実に上がっている。発射の「思惑」や記念日探しはやめて、現実を見ようではないか。
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「東京新聞」連載の斎藤美奈子氏(文藝評論家)「本音のコラム」をいつも楽しみにしているが、きのうの題は「都知事選を終えて」。この観察に全面的に同意する。野党は深刻な反省を。