おととい用事で原宿駅に降りた。ホームの後ろが明治神宮で、うっそうとした森が広がっている。山手線の駅のなかで、緑の多さでは一番だろう。
NHKの関連会社に行くには渋谷の方が近いのだが、原宿から歩くのを選んでしまう。ホームに降りたときの解放感のせいかもしれない。
明治神宮の前は、いつものように外国人観光客でいっぱいだった。
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「原発は異常なしです」NHK(東京都 櫻井和子)19日の朝日川柳より
川内原発が心配だ。
「熊本地震は、その規模も発生のメカニズムも、過去に類例のない、極めて特異な地震である。
複数の活断層が関係し、断層帯を離れた地域にも、地震が飛び火しているという。
通説とは異なり、布田川断層帯は、巨大噴火の痕跡である阿蘇のカルデラ内まで延びていた。海底に潜む未知の活断層の影響なども指摘され、広域にわたる全体像の再検討が、必要とされている。正体不明なのである。
未知の大地震が起きたということは、原発再稼働の前提も崩されたということだ。(略)
川内原発は、1、2号機とも運転開始から30年以上たっており、老朽化も進んでいる。小刻みに続く余震で、複雑な機器がどのようなダメージを受けているのか、いないのか。
交通網が断ち切られ、食料の輸送さえ滞る中、十分な避難計画もできていない。
その上、九電は、重大事故時の指令所になる免震施設の建設を拒んでいる。(略)」
(東京新聞社説20日)
どこから見ても川内原発はいったん止めるべきだろう。
同じ今朝の東京新聞にのった斎藤美奈子氏{文芸評論家}の『止めない理由』というコラムはちょっと考えれば常識で分かるはずなのに、なぜ止めないの、と説得力をもって訴える。
《川内原発、なぜ止めないの?熊本地震の震源域は拡大しており、気象庁は「先は見通せない」と、日本地震学会の会長は「断層帯の南西にも注意が必要」と述べているのだ。「念のため」でも、原発に賛成でも反対でも、ふつう止めない?
14日の前震は熊本県益城町で最大加速度1580ガルを記録しており、川内原発の基準地震動620ガルを上回っている。政府、九州電力、地元の薩摩川内市か鹿児島県、どこかが「万一に備えて川内原発は一旦運転を停止したい」と要請すれば事態は動くのではないか。
そうしないのは、よほど停止してはいけない理由があるのだろう。
規制委の田中俊一委員長は「不確実性があることも踏まえて評価しており」「懸念がある場合は止めることができるが、今のところ科学的根拠がない」と述べた。が、背後には関係者のさまざまな思惑を感じる。
やっと再稼働にこぎつけたのに、そう簡単に止められるかという意地。ここで止めやら二度と稼働できなくなるという不安。危機を乗り切れば日本の原発の安全性が立証できるという期待。停止を求める声に屈したら負けだという面子。停止に伴うリスクを負いたくないという自己保身。先の戦争を止められなかった理由と同じだ。こうして人災は繰り返されるのである。》(本音のコラムより)
14日の地震の震源とされる日奈久断層帯は、三区間あって、川内原発は八代海区間の近くに位置する。
そこでは、マグニチュード7.3程度の地震の可能性が指摘されている。
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/katsudanso/f093_futagawa_hinagu.htm
ほんとに、なぜ、止めないの?