宇出津事件が国会で質疑

お知らせが遅れてしまったが、明日日曜、2つの番組の放送があります。
TBS「夢の扉+」(夕方6時半)では、「ミュー粒子」という素粒子で火山内部の「透視」に成功した研究者を取り上げ、噴火予測の可能性に迫ります。この番組、残念ながら3月で終わりになります。
深夜24時55分からのNTV系「NNNドキュメント」では、被災地の癒えない心の傷と、ケアを続ける支援スタッフの活動をドキュメントしました。
私が直接に担当したのは「Nドキュ」で番宣は以下。

3・11大 震災シリーズ(72)「傷む心」
東北の被災地では一見して生活再建が進むが、心に癒えない傷を抱えた被災者がいる。 津波で妻を失った複雑性悲嘆の夫。震災でアルコールの量が増えた夫、疲れ切ってしまった妻。一方で彼らと向き合い、支えようと奔走する支 援スタッフがいる。被災者の多くが仮設から復興住宅など新たな住まいに移るとされる2016年。今も消えない喪失の痛み。先が見えず深ま る不安。壊れそうな家族の絆。5年目の「心の風景」とは。
予告動画はhttp://www.ntv.co.jp/document/ 
ご覧ください。
・・・・・・・・
きのう、参院予算委員会の外交・安全保障に関する集中審議で、民主党・新緑風会有田芳生議員が「宇出津事件」を取り上げた。
「宇出津事件」は、政府認定の拉致事件としては最も早い時期に起きた。
 私は、この事件への対応が、その後の拉致事件の多発に結び付いたとの問題意識から関心を持ってきた。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20140604
 
 《77年の宇出津事件について有田議員は、「事件発生前に当時の警察庁石川県警に対して警告を発し、石川県警も警戒をしていたが久米さんは拉致されてしまった。この事件がもっと大きく取り扱われていれば、その後の松本京子さん、横田めぐみさんの拉致事件は果たしてあったのであろうか。石川県警は事件後に200ページに及ぶ総括を行った。今からでも総括を行うべきだ」として、安倍総理に見解を求めた。それに対して安倍総理は、「拉致問題を考える上で1977年は重要な年。宇出津事件をはじめとする拉致事件については、これまでも関係者からの聴取や鑑定等捜査を行ってきた。今後も事件の全容解明に向け捜査に全力を上げていくものと承知している。当時は政府も含め、拉致が北朝鮮により組織的に行われているという認識がなかった結果と思う。拉致問題解決に向け全力を尽くさなければと考えている」と答えた。》
https://www.dpj.or.jp/article/108643
 政府は相変わらず、「拉致問題解決に向け全力を尽くす」と通り一遍の回答だが、しっかり「総括」してほしい。
 拉致被害者久米裕(くめゆたか)さんを北朝鮮工作員の待つ入り江まで誘い出したR氏はいったん逮捕されながら立件されずに現在も一市民として北関東に暮らしている。
 こういう具体的なケースにもとづく質疑が今後も国会で行われることを期待する。
・・・・・・・・・・
 安田純平さんの消息、1月段階で話した内容が以下の「安田さんの安否はどうなっているのか」に載っているので、関心のある方はどうぞ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160309-00010000-tsukuru-soci&p=1
・・・・・・・
 大腸からがん細胞発見という話を書いたら「大丈夫ですか!?」と知り合いから問い合わせをいただいたが、火曜日、再び内視鏡検査をやってがんは見つからなかった。とりあえず一安心。ご心配いただき、ありがとうございます。