人権抑圧では北朝鮮はナチスと同列

takase222015-01-05

夜、お茶の水駅の前を通りかかったら、ジャズの生演奏が聞こえてくる
3人組のバンドが路上ライブをやっている。
ここではよく路上ライブがある。一人でギターの弾き語りをする人もいれば、キーボードを持ってきて演奏する人も。
こういう、自由に人々にアピールする空間はいいものだ。規制することなく続いてほしい。
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元旦と2日はゆっくり休ませてもらった。静かな、いい正月だった。
年明け、今月13日の「ガイアの夜明け」の放送準備でせわしくなってきた。
元旦から編集作業のスタッフもいたが、私の仕事はじめは3日だった。
ちょっと飲みすぎて肝臓が腫れていたが、深夜まで仕事の日が続くと自然と休肝日になる。
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北朝鮮への「人権」問題での非難が強まっている。
去年12月には、国連が北朝鮮の人権問題で画期的な決議案を可決した。
《国連総会は18日、日本人拉致問題を含め、北朝鮮での人権侵害の是正と責任追及を求める決議案を116カ国の賛成で採択した。北朝鮮のほか、中国とロシアなど20カ国が反対、53カ国が棄権した。同種の決議が採択されるのは10年連続だが、人権問題を国際刑事裁判所(ICC)に付託することを初めて安全保障理事会に促すなど、強い内容になっている。
 ICCは、人道に対する罪や戦争犯罪が疑われる個人を国際法に基づいて訴追・処罰するための常設機関。安保理は22日にも、北朝鮮の人権問題を取り上げる見通しだが、ICCへの付託には決議が必要で、常任理事国の中ロが拒否権を発動できるので、すぐに実現する可能性は低い。
 決議案は11月、人権問題を話し合う第3委員会で111カ国の賛成(反対19カ国、棄権55カ国)によって採択されており、総会では賛成の国が五つ増えた。(ニューヨーク=中井大助)》

北朝鮮人権問題が、安保理で議題になったのははじめてだ。
国連安全保障理事会(15カ国)は22日、北朝鮮の人権問題を正式議題として初めて採用し、協議に入った。>今後、指導者らを人権侵害で責任追及するため国際刑事裁判所(ICC)に付託することや制裁強化を協議する。ただ、常任理事国の中国とロシアは安保理で人権問題を扱うことに反発しており、協議の難航が予想される。(略)
 北朝鮮を巡る安保理の公式会合ではこれまで核問題をとり上げてきたが、人権問題は初めて。安保理北朝鮮の核と同様、人権も重要視していることを意味する。
 会合の冒頭、中国が人権問題を正式議題にすることに反対したため、安保理は議題にするかどうかの投票を実施。15カ国のうち、米国、韓国、オーストラリアなど11カ国の賛成で採択された。中国とロシアが反対し、チャドとナイジェリアが棄権した。議題にするかどうかは9カ国以上の賛成で決まる。常任理事国にも拒否権がない。
 安保理関係者などによると、安保理の議題にするかを問う投票は、米国がミャンマーの人権問題を取り上げることを求めて中国やロシアなど4カ国が反対した2006年以来という。
 北朝鮮の人権侵害を巡っては、拉致問題を抱える日本と欧州連合(EU)の主導で設置された国連北朝鮮人権調査委員会が今年2月に最終報告書を公表。国連総会も先週、ICC付託や制裁強化の検討を安保理に促す決議を採択した。この決議を受け、安保理は年明けから定期的に会合を開き、人権侵害を止める方法を模索するとみられるが、ICC付託や制裁強化には安保理決議が必要。中国やロシアが拒否権を使う可能性が指摘されている。》(ニューヨーク=金成隆一)
中国、ロシアが拒否権を使えば、北朝鮮を擁護する姿が世界に印象づけられるだろう。

今夜のTBSニュース23では、北朝鮮収容所独自映像として「終結所」の中を望遠で撮った映像を流した。
金正恩体制となってから人権抑圧の実態は、さらに悪化している。イルカショーに惑わされてはならない

住民を拘束する施設はいくつかあり、罪が重い順に「管理所」(政治犯収容所)、「教化所」(刑務所)、「労働鍛錬隊」、「集結所」となり、今回の映像は「集結所」で、中国に脱出するのに失敗したりすると、ここに数か月入れられる。
一番ランクの下のそこでさえ、マイナス10℃以下になる部屋のコンクリートの床の上に、何十人も布団もないまま雑魚寝させられ、連日朝から晩まで労働させられるという過酷さだ。

スタジオでキャスターが、ナチス強制収容所を世界が見過ごしたのが間違いだった、その過ちを繰り返してはならない」とまとめたが、ああ、ここまできたんだなあと感慨深かった。かつては、北朝鮮ナチスと同列にすることなど、ちょっとできない雰囲気があったからだ。
ナチスと同列だとすれば、金正恩が元旦の挨拶で南北会談に触れたことや、アメリカでの金正恩パロディ映画をめぐる騒動で北朝鮮アメリカを脅迫したことに一喜一憂する必要はない。そのことで、北朝鮮が良くなったり悪くなったりするものではない。
金正恩体制は、いずれにしろ、この世界から一刻も早く葬り去るべき存在なのだ。