中国が北朝鮮に金融制裁か?

takase222013-05-10

きょうは暑かった。
ニコライ聖堂の緑もどんどん濃くなっていく。
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韓国の朴槿恵大統領の訪米で、あらためていわゆる日本の歴史認識が問題にされた。
これは非常にやっかいだ。安倍内閣の問題はこれはこれであるのだが、韓国の戦略的な動きが長く続き、外堀が埋められた状態といっていい。
思えば去年、韓国政府は、ソウルの日本大使館前の公道に従軍慰安婦像を建てるのを黙認した。半年もたってから、日本政府が、ウィーン条約(22条1)の「公館の威厳の侵害」に当たると抗議したが、すでに遅すぎた。
昨夜のNHK「ニュース9」で、いま、アメリカ各地で韓国人コミュニティが慰安婦の像やモニュメントを次々に設置する一方、豊富な資金をもって議員に活発なロビー活動をかけ議会で反日決議を上げさせている様子を伝えていた。
このままだと、本当に、日本軍による慰安婦問題はホロコーストに匹敵するようなイメージが流布されていくだろう。
《米国ニューヨークにあるホロコースト記念館が、旧日本軍の従軍慰安婦問題を、ナチス・ドイツによる「ユダヤ人性的奴隷」問題と合わせて世界に告発する取り組みを進めている。同記念館側は最近、館内に「日本軍慰安婦常設展示室」を開設することで、現地の韓国系住民団体「韓米公共政策委員会(KAPAC)」と合意した》(朝鮮日報3月25日)
ニューヨーク市では、通りに慰安婦にちなんだ名前をつける運動をする議員までいる。
ニュース9の大越健介キャスターが、「日本は周到な戦略と言葉遣いを」考えていかなくては、とまとめていたが、扱いを間違えると大変なことになる。
これについては近く書きたい。
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次は「北」の話。
中国の四大銀行が北朝鮮の一部の銀行との取引をやめたというニュースが大きく報じられている。
2月の北朝鮮による3度目の核実験を受けて、中国は国連の対北朝鮮制裁決議に賛成したが、その具体的な初めての金融制裁措置だとされる。
《韓国紙・朝鮮日報は九日、核・ミサイル開発など不法行為との関連が明らかな北朝鮮の金融機関に対し、中国の四大国有銀行すべてが、口座閉鎖や取引停止の措置を取ったと報じた。北京の消息筋の話として伝えた。
 四大銀行のうち、中国銀行については、北朝鮮を代表する貿易決済銀行「朝鮮貿易銀行」の口座を閉鎖したことが明らかになっているが、同紙は中国建設銀行北朝鮮の「朝鮮光鮮銀行」「黄金の三角州銀行」との取引を停止したと報道。さらに中国工商銀行中国農業銀行も、中国当局が国内の主要銀行に開設された北朝鮮関連の口座の取引内容を調べたことを受け、口座を閉鎖したという。
 この措置について、中国の徐敦信元外務次官は、同紙に対し、国連安全保障理事会の決議の「延長だ」と指摘。北朝鮮の非核化は「中国の最も喫緊の課題だ」と語った。
 中国四大銀行による措置は、北朝鮮に強い政治的警告となるが、核開発に打撃を与えるかは不透明だ。北朝鮮は対外貿易額の約七割を中国が占めるが、金融機関を通さない物資交換や現金取引など抜け道も多いとされる。》(東京新聞10日)
北朝鮮は2月の核実験の後、ヒステリックな言動をエスカレートさせ、開城(ケソン)工業団地を閉鎖するという過去例をみない措置に出た。この理由がいまひとつよく分からなかったのだが、ここにきて、あれは金融制裁に関係していたのかもしれないと思うようになった。
私は7年前の出来事を思い出していた。
(つづく)