北朝鮮で軍制服トップを粛清

takase222012-07-17

きのうの朝日歌壇も、また松田姉妹がともに入選。
二人の歌風の違いがくっきり出ているように感じる。
お姉さんは梅雨の雨を、妹は照りつける日差しを詠んだ。

降り続く雨には雨の言い分があるのさ黒い瓦が光る                      松田梨子(永田選)
ママが差す日傘の影にぴょんと入りそのまま影絵見ながら歩く                 松田わこ(馬場、佐佐木選)
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きのうは暑かった。鳥取県の米子に行っていた。最高気温36度だったらしい。
拉致問題の早期解決を願う国民のつどいin米子」で講演を頼まれたのだ。
気軽に引きうけたら、政府・県・市の共催で、松原仁拉致問題担当大臣、県知事、市長も来ることをあとで知った。
今朝、羽田から米子行きの便では、松原大臣ふくめ政府の一行6人、そして家族会の飯塚繁雄会長(拉致被害者田口八重子さんの兄)と一緒になった。米子の空港には、鳥取県拉致被害者松本京子さんの兄の松本孟(はじめ)さんが出迎えてくれた。
私自身は、もう二年以上、北朝鮮関連の番組をやっていない。金正日が死んだときにテレビのスタジオに呼ばれた以外はたまに雑誌からコメントを求める電話があるくらいで、すっかり朝鮮半島ばなれしているのだが、なぜか講演依頼はくる。
集会はスムーズに進行して、予定より15分も早く壇上に呼ばれた。それで、1時間の予定が1時間15分も話すことに。参加者は200人ほどだったが、非常に熱心に聞いてくれ、咳をする声一つ聞こえない。
最近は、なるべく明るい展望のある話をするようにしている。
2002年の小泉訪朝で5人を奪還してもう10年。その後は、北朝鮮が「拉致問題は解決済み」と言い続けて進展がない。被害者もその家族もどんどん老いていく。閉塞感や悲観論も出てくる。
「もう時間がない」「政府はすぐに結果を出せ」・・
きのうの集会でもそういう声が支配した。これは拉致被害者の帰還を待つ家族の気持ちとしては当然の要望だ。政府の努力が非常に不十分であることについては私も憤りに近いものを感じている。
でも私が一緒に悲壮感漂う話をしても意味がないと思い、最近は、なるべく明るい、閉塞感を打ち破るような話をするようにしている。
要は、拉致問題の解決は、北朝鮮民主化(体制変更)と拉致問題の全面解決に向けての努力と、今の体制を前提にしたうえでの部分的な譲歩を引き出す交渉と2段構えで進めるべきであること。後者の最大の成功例である10年前に、どういう条件の組み合わせがあの成果をもたらしたかを政府はしっかり分析して、タイミングよく動くべきことなどを訴えた。最後は聖徳太子の17条憲法を引っぱってきて、「和」の心で国難を乗り越えようとアジテーション。時間を超過して1時間15分も話してしまった。
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帰りニュースを見ると、北朝鮮軍の制服組トップが解任されたという。粛清があったようだ。
《【ソウル時事】朝鮮中央通信は16日、北朝鮮労働党中央委員会政治局会議が15日開かれ、李英鎬軍総参謀長(69)を、病気のため政治局常務委員、政治局員、党中央軍事委員会副委員長など全ての職務から解任することを決定したと伝えた。李氏は金正恩第1書記の最側近の一人。
 病気の内容や現在の状態、軍総参謀長など党以外の職も解かれたかは不明。権力闘争に敗れ、失脚した可能性もある。
 李氏は2010年9月に政治局常務委員と軍事委副委員長に抜てきされ、金正日総書記から金正恩氏への権力継承作業でも中心的な役割を果たした。昨年12月の金総書記の告別式では、霊きゅう車を正恩氏と共に先頭で護衛して歩き、一時は軍ナンバー2とみられていた。しかし、その後の行事などで、崔竜海軍総政治局長が李氏よりも先に紹介されるようになり、軍ナンバー2の座を崔氏に渡したとの見方が強かった。強硬派の李氏が党の要職を解任されたことで、北朝鮮の外交路線に変化が表れるか注目される。》
写真は李に語りかける金日恩。
さらに、金日恩が妻を同行する映像を流し、ミッキーマウスもどきやアメリカ音楽を登場させたのはなぜ?
専門家といわれる先生方の分析が見ものだ。トンデモ解説がいっぱい出てきそうだ。